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学歴フィルターや服装ルールは存在する?就活ナゾルールの“ホント”を人事担当に聞いた

学び

 コロナ禍で就活生は苦戦を強いられている。リクルートが発表した「就職プロセス調査(2022年卒)」によれば、2021年の内定率は92.4%と、コロナ以前と同水準まで戻ったが、採用自体を取りやめる企業もあり、就活生にとってはいまだ逆風だ。

履歴書

画像はイメージです(以下同じ)

 そんななかさらに彼らを苦しめるのが就活の噂やナゾルールノックは3回、服はスーツしかダメ、企業によるSNSの監視……今年就活をした筆者も、そのナゾさには困惑させられた。そこで、こうしたナゾルールが実際に選考に関係するのかを人事担当者に匿名で取材し、語ってもらうことにした。

スーツじゃなくてもいい?

 取材をしたのは人事を担当する3名。中堅マスコミの武田さん(仮名)、大手ゼネコンの川上さん、(仮名)、大手通信情報サービスの長谷川さん(仮名)だ。これまでにも多くの新卒採用を担当してきたそう。

 個人的にもっとも違和感を覚えていたのは「服装の指定がなくともスーツを着なければならない」というナゾルール。この疑問をぶつけると、中堅マスコミの人事担当・武田さんはこう答えた。

「学生さんが一番気にしているルールですね。わざわざ問い合わせてくる学生も多くいて、『特に指定はありませんので、スマートカジュアル、あるいはスーツが無難です』とお答えしています。でも絶対にスーツじゃなきゃダメということではないので、自由な服装でいらっしゃるケースも多々あります」

 武田さんの会社はメディア系ということもあり、服装については比較的寛容らしい。ただ、こうも付け加える。

「主張があっても、面接内容と食い違っていると、印象が悪くなってしまうことはあるかもしれません。とくに年齢が高い面接官には悪い印象を与える可能性があるので、無難なスーツのほうがいいのかなと思います」(武田さん)

自由な服でOKでも、スーツのほうが高評価

スーツ

 武田さんの会社は中小企業だが、ルールに厳格な印象がある大手企業の場合はどうか。大手通信情報サービス人事担当の長谷川さんはこう語る。

「採用面接時の服装のみで判断することはありません。スーツかそうでないか、外見だけにとらわれず、会社に入社して何をやりたいのか、その思いや熱意をしっかりと見極めたいと思っています。」(長谷川さん)

 大手企業でも同様に服装はあまり重視されていないようだ。ただし、大手ゼネコンの川上さんは「スーツ着用の就活生を高く評価しています。スーツ以外の服だと、その人の個性がよく分かるかもしれませんが、逆に良くない結果に影響してしまう可能性があるからです」と語る。

 自由な服で面接を受けることはNGではないが、もっともらしい理由が思いつかない場合はスーツにしておくのが無難なのだろう

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