23歳アップル元社員が語る「自由で超ホワイトな働き方」履歴書持参で店舗に突撃
世界的には起業数がまだまだ少ないと言われる日本。起業といえばIT系というイメージが強いなか、異色の農業分野で会社を立ち上げたのが、元Apple社員の樋泉侑弥さん(23歳)です。
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元GAFAのキャリアをもちながら、現在は山梨県産果物をECサイト「Bonchi」で販売する株式会社BonchiのCEOを務めています。なぜ、巨大IT企業から農業分野への道を選んだのでしょうか。
自分は体験しながら学ぶタイプ
――樋泉さんは起業家の中でも特に若いですが、これまでのキャリアを聞かせてもらえますか。
樋泉侑弥(以下、樋泉):僕は大学に行かずに留学をしたので、社会に出たのが同世代よりも少し早いんです。子どもの頃から人と違うことをやりたい性格で、校則なども理由が納得できなければ従いたくなかった。学校でずっと座って授業を受けるのも好きじゃなくて、高校生の頃には「自分は体験しながら学ぶタイプなんだろう」と思っていました。
うちは母子家庭なので親に負担をかけたくなかったし、海外のほうがワクワクすると思い、他の人が歩まない道を歩むことにしたんです。進学よりも留学したほうが将来面白い自分になれるんじゃないかなって。
――高卒ですぐに留学というのは思い切った選択ですね。何か影響を受けたものなどはありますか?
樋泉:小学校の頃から洋楽を聞いたりしていて、海外のカルチャーは好きでしたね。留学への決め手となったのは、高校入学前に行ったハワイ旅行での経験です。知人のつながりから、元力士のKONISHIKIさん(小錦 八十吉)のお宅のBBQに呼ばれたのですが、そこで価値観がガラッと変わりました。
KONISHIKIさんとの出会いで衝撃が
樋泉:KONISHIKIさんのお宅は豪邸だけど自然がいっぱいでギラギラしてなくて、集まっている人たちもスローでピースな雰囲気。そんな、日本の都会でも田舎でも体験できない豊かな暮らし方をしてみたいと思ったんです。その気持ちが徐々に強くなって、高校2年生の頃には卒業したら留学をしようと思っていました。
――KONISHIKIさんの自宅、スゴい体験……。中学生で異文化に触れることができたんですね。留学中はどのように過ごしましたか?
樋泉:留学先はオーストラリアのシドニー。ワーホリで計2年間滞在しました。最初の1か月はホームステイをして、4か月間、語学学校に通っても、全然英語ができなかったので、中学英語からやり直しました。留学当初はカフェでバイトをしてみましたが、英語もできないし、バイトも初めてだったから怒られっぱなしで(苦笑)。
でも週5日でシフトを入れていたら、半年ほどで日常英語を話せる自信がついたので、その後はバーテンダーやツアーコンダクターなどさまざまな仕事をしてみました。