稲盛和夫に、池上彰…上司に薦められて「役に立たなかった」一冊
みなさんは新入社員時代、これからの社会人生活の参考にしようと本を買ったり、あるいは上司に薦められるなどして、ビジネス・自己啓発本を読んだりしましたか?
今回は20~49歳の男女サラリーマン100人を対象に、編集部で独自に選定したビジネス・自己啓発本のロングセラーを「役に立たなかった」「意味なかった」順に評価してもらいました。
さらにそのうえで「役に立たない」と感じた点や、感想についても聞いてみました。なお、アンケートの回答は複数回答可です。
5位:稲盛和夫さんの本(8票)
KDDIや京セラの創業者として、日本を代表する名経営者にも挙げられる稲盛和夫さん(86)。
『生き方』『京セラフィロソフィ』など数多くの著作を持つ人物ですが、サラリーマンの心には今ひとつ響かなかったようです。
「稲盛和夫さんは優秀な経営者で成功もしていると思うが、内容が性善説で建前っぽく読めてしまった。自分の経験にもそぐわない」(29歳・男性・大阪)
「2冊ほど入社前に読みました。書いてあることは至極ごもっともだが、それを実行できる信念、意志、カリスマ性、忍耐が必要。稲盛氏はできたかもしれないが、それを本にしてあなたもできると言われても」(46歳・男性・千葉)
といった意見が寄せられており、ある意味、優秀すぎる経営者の稲森さんと、いちサラリーマンである自らとのギャップを感じている人が多いようでした。
4位:『7つの習慣』(9票)
全世界3000万部、国内180万部を超え、今も読み続けられるビジネス書のベストセラー『7つの習慣』。人生哲学の定番として親しまれていますが、今読むと、意外な感想を持つようです……。
「社長が新入社員全員に配っていたが、そもそも長すぎるのと、翻訳が古すぎてスラスラ読めずに、挫折したという人が多数だったと聞く」(26歳・男性・愛知)
「わざわざ読む気がせず、長続きしなかった。読書感想文を求められたので、まとめサイトで7つの習慣がどんなものかざっくり把握して提出してしまった。それでもまったく気づかれずセーフだった。反省してる(笑)」(31歳・男性・兵庫)
さすがに本を読まずにまとめサイトで読書感想文を提出してしまうのは、やりすぎかもしれませんが、どうやら内容がやや難解なところが、忙しい今のビジネスマンに支持されなかった理由かもしれません。