4か月で1000万稼いだ人も。IPO直後の株を狙う「セカンダリー投資」
IPO(新規公開株)が活況を呈している。2020年はリーマンショック以降で最多を更新。“無料の宝くじ”と称されるIPOに当選できなくても、セカンダリー投資なら挑戦可能だ。成長銘柄を選別し、利益を得る方法を辣腕投資家に聞いた!(※データは取材時3月26日時点に基づく)
「IPOのセカンダリー」を狙え!
2度目の緊急事態宣言が明け、IPO(新規公開株)が活況になりそうだ。2020年は新型コロナウイルスにもかかわらず、IPOは前年より7社増え、93社に。2021年はさらに増える見込みだ。
ローリスクで大きな利益が狙えるIPOは、多くの希望者が公募に殺到する“狭き門”だ。高倍率の抽選を突破するか、証券会社の上客にならない限り現実的に獲得は難しい。しかし、市場で初値がついてから取引する「セカンダリー投資」なら誰でも参加できるうえ、公募よりも大きな利益を狙えることもある。
個人投資家のIPPOまた一歩氏(以下、IPPO、@IPPOmataIPPO)は、2020年末から2021年3月までの4か月間で、セカンダリー投資だけで1000万円以上の利益を獲得したという。
「電力・ガス会社の切り替えを支援するエネチェンジは、2020年12月の上場後に3000円ほどで買い、年明けに6000円で売却、数百万円の利益を出しました。レーザーで網膜に映像を投影する技術を持つオンリーワン企業のQDレーザは運よくIPOに当選しましたが、セカンダリーでも初値付近で投資。1000円ほど値幅をとって売却しました」
狙い目はどんな企業?
ビジネスモデルに新規性があったり、参入障壁が高い企業が狙い目だ。IPPO氏は一見すれば地味な企業にも注目する。
「2020年9月、東証二部に上場したSTIフードは業績好調なのに、同時期に注目度の高い人気IPOがいくつもあり、他が高く初値をつけるなか、想定より資金が集まらなかったのです。コンビニ向けにサバの味噌煮などの惣菜を製造・販売しているのでコロナの巣ごもり消費の恩恵も受けている。上場初日、過熱感がなかったので、出来高が落ち着いたときに買い、初回の決算前に上方修正されるタイミングを狙って11月に売り抜けました」
上場時に注目されなかったIPOにもお宝が埋まっているようだ。相場に張りついていられない会社員の場合は短期勝負はハードルが高いので、中長期投資を狙うほうが成功しやすいという。