本業以外に月66万円の副収入!税理士が人気YouTuberになったワケ
新型コロナウイルスの影響で、世界的に経済不況の波がやってこようとしている。これからの時代、単にお金を貯めるだけでは、豊かな老後が過ごせるとはいえない。
「日本一フリーランスに優しい税理士」を名乗る税理士の大河内薫さん(37歳)は、YouTubeなどの動画発信を通じて、高年収フリーランスや若手ビジネスマンと日々向き合っている。
今回、「bizSPA!フレッシュ」世代の若手ビジネスマンが知っておきたい確定申告や副業の実例などの「マネーの常識」について、大河内さんにインタビュー。前中後編の3回におよぶインタビュー、初回はYouTuber税理士として独立するまでや、登録者数12万人を突破したYouTube運営を直撃した。
サラリーマン時代より今のほうが稼げている
――税理士YouTuberとして活躍されてますが、最初から士業で独立を考えてたのですか?
大河内薫(以下、大河内):資格をとったのは2011年の28歳の時でした。ちょうど東日本大震災の後で、試験会場予定の大学が授業の遅れを理由に変更となり、横浜アリーナで受験したのを覚えてます。
その頃から漠然と「雇われたくない」という気持ちがあって、自分でいつか経営をしたいと思っててました。それでも最初は税理士法人に勤めて、会社勤めのサラリーマンみたいなものでした。その後33歳で独立して今に至る感じです。
――独立にあたって、顧客の確保で苦労されたました?
大河内:心配なかったというと嘘になりますけど、運がいいのか僕の出身校の愛知県立千種高等学校が、非常に自由な校風の学校で、起業家や芸術家になる人が多いんです。
それこそ、同級生で起業してる人が20人くらいいて、もちろん全員がお客さんになるわけではありませんが、そこから2、3人が仕事をくれたり、人を紹介してくれたりした。そのおかげで独立して初年度から売上があがって、サラリーマン時代より稼げました。
「僕にしかできない仕事」を考えた
――さらなる集客を目的にYouTubeを始めた感じですか?
大河内:いえ、そこは全然違くて。税理士ができる仕事はたくさんあるけど、僕でなくてもいい仕事も多いんですよ。僕を指名する顧問客の仕事は当然、僕がやりますけど「税理士なら別に誰でもいい」という必要性が低い人もいるわけです。
そこで「僕にしかできない仕事」について考えたところ、税理士のような“士業”って「難しいことを難しく伝えるのが好きだけど、難しいことを簡単に伝えるのが下手な人種」なんですよ。でも僕は割とそれができたんですね。
税知識を噛み砕いた本(『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』)を出したところ、「めちゃくちゃ響いてるな」と手応えを感じた。
日本国民は義務教育で税金を学ばない、何も知らない。そうなると、そこにむけて一番入門のレベルを話す人が必要だなと思ったけど、世間を見渡しても誰もいない。そこで「僕にしかできなくて社会的使命もある仕事だ」と思って、本を皮切りにYouTubeでの発信をするようになりました。