「ハイボール」は海外では通じない?意外な和製英語in飲み会
先日、日本に帰国していた時のことです。友人に誘われて、普段行くような居酒屋ではなく、ちょっとお洒落なバーに連れて行ってもらいました。
私はgin and tonicが好きなので「すみません。ジン・アンド・トニックを下さい」と注文したところ、「ジン・トニックですね」と表現を直されてしまいました。メニューを見ても、「ジン・トニック」と表記がありました。思わぬところで和製英語に直面しました。
【第57回】ジン・トニックは和製英語
「ジン・トニック」は「ジン」と「トニック」を混ぜた飲み物です。
アメリカ人の子供たちはパンにピーナッツバターとジャムを塗って一緒に食べるのが好きですが、それをPB and Jと呼ぶのに似ています。「AとBを混ぜる・一緒にする」というのはA and Bで表現します。これはある意味で英語の基本的な法則です。Gin and tonicもそれと同じ法則です。
クランベリージュースとウォッカを混ぜた飲み物で、Cranberry vodkaと呼ばれるものがあります。この飲み物を注文する時にはCranberry vodkaという通称で注文するか、vodka with cranberry juiceと注文します。Cranvodkaという名前で販売しているお店もあります。必ずしもA and Bの法則には従いませんが、もしも自分のお気に入りの飲み物があったら、それをどう英語で注文すればよいか知っていると、現地でスマートに飲み物を注文できるでしょう。
ハイボールはなんと英語で表現する?
日本ではハイボール人気が高いですが、欧米で「ハイボール」と言ってもなかなか通じません。Whisky with sodaなどのように注文するとよいでしょう。それでも通じない場合には、May I have soda water with a shot of whisky.「ソーダ水にウイスキーを1ショット入れてください」の様に注文できます。Shotは日本語でもショットと言いますね。アルコール分を強めにしたい場合には、two shotsとか、doubleの様に言うこともできます。
また、日本では馴染みのない飲み物に、Sake bombという飲み物があります。ビール(多くの場合はキリンなど日本のビール)をジョッキに注いで、ショットグラスにいれた日本酒を用意します。ビールの入ったジョッキの上に割りばしを乗せ、その上に日本酒のショットグラスを乗せます。
ショットグラスは非常に不安定です。その状況でテーブルを手で叩き、ショットグラスをビールジョッキの中に落とし、その飲み物を一気飲みするというもの。決して健康的なアルコールの飲み方ではありませんが、学生街などに行くと目にすることがあるかもしれません。
また、日本のビールの代わりにギネスビールを用意し、日本酒の代わりにベイリーズのようなアイリッシュクリームを用意して、ショットグラスをジョッキの中に落として飲む、というIrish car bombもあります。若者が飲み会ゲームを考え付くのは、どの国でも同じだな、と思わせられる瞬間です。
<TEXT/木内裕也>