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16歳の中井卓大、レアルと契約へ――早熟Jリーガーたちの現在

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 2019年10月、レアル・マドリードの下部組織に所属している中井卓大(16)のプロ契約目前というニュースが日本のサッカーファンを賑わせている。

中井卓大

※画像は公式サイトより

 同じ10代の久保建英もレアル・マドリードと契約、レンタル移籍によりマジョルカのユニフォームを纏い、先日、リーガ初ゴールを決めている。10代という若さで、世界屈指のビッグクラブの一員となる事実は当事者はもちろん、日本サッカーの発展の証とも言えるのではないだろうか。

 若くしての飛躍は、成長し続ける難しさと、大きな期待との隣り合わせでもある。Jリーグを通して生まれた「早熟」と呼ばれた選手4人の現在を紹介する。

松原良香(ジュビロ磐田、清水エスパルスなど)

 松原良香は1993年、10代でウルグアイのペニャロールへと渡り、Jリーグ以前に海外クラブを経験している。翌年帰国するとジュビロ磐田に入団、晴れてJリーガーとなった。

 当時のジュビロには日本代表中山雅史、イタリア人ストライカーであるサルバトーレ・スキラッチという、リーグを代表する点取り屋が所属していた。また、旧JFL(ジャパンフットボールリーグ)からの昇格1年目とあって多くの注目を集める中、松原はスキラッチに次ぐ7ゴールを挙げ、若きストライカーとして一気にその名を轟かせることに。

 世代別代表にも選出され、前園真聖、川口能活、城彰二らとともに、アトランタ五輪の予選、本選にも出場した。主に同じFWの城彰二の控えに回る機会が多かったものの、オリンピックグループリーグ3戦目のハンガリー戦では城と共に2トップでの出場となった。

 最終戦で突然のスタメン出場の背景には「マイアミの奇跡」を成し遂げながらも、その後のチーム内での不協和音により、主力の欠場があったためだったと言われている。

 アトランタ五輪以降は欧州クラブやJ2リーグに活躍の場を求めるも、ストライカーとしてジュビロ在籍時を上回るインパクトを残すことはできなかった。現在はサッカースクールの代表を務める一方、サッカー解説者としてメディアでも活躍している。

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