博多ラーメンの一風堂、世界で愛されるスープの秘密
今期のNHKの朝の連続テレビ小説は「まんぷく」。チキンラーメンやカップヌードルを発明した日清食品創業者・安藤百福氏がモデルになっています。
ラーメンは今や日本人の国民食と言っても過言ではなく、様々な味や種類のラーメン店があり、日常的に楽しまれているグルメのひとつになっています。
12月2日放送の『ゲンバビト』(TBS系)では、国内に留まらず海外にも店舗を多く展開している博多ラーメンのチェーン「一風堂」の美味しさの秘密が紹介されました。
今年33年目を迎える、一風堂とは?
1985年に博多の路地裏で創業した一風堂は、今年で33年目を迎えます。国内には92店舗、海外にも86店舗(13ケ国・地域)を構え、年間売上245億円、グループ全体の一日平均来客数は8万人を突破する一大ラーメンチェーンにまで成長しました。
博多ラーメンにおける「替え玉」や「辛もやし」「紅生姜」などの独自の文化を広めた立役者としても知られる一風堂。
ラーメン店らしからぬモダンな内装や、ジャジーなBGM、サービスドリンクのルイボスティーなどで「怖い・臭い・汚い」と言われていた昔の博多ラーメンの負のイメージを覆し、女性からも支持されています。
人気店のバロメーターともいえる“コラボカップ麺”も、バンコク店の期間限定メニューの味を再現した「IPPUDO タイ トムヤムクン豚骨」や、傑作との呼び名も高い「一風堂 とんこつまぜそば」など、一度ならず商品化されています。
『ゲンバビト』では、一風堂グループの開発チームの一員である冨田英信さんにカメラが密着し、その美味しさの秘密に迫っています。
スープが煮立ったら全て捨てる
博多ラーメンの特徴と言えば、独特な匂いの濃厚スープ。一風堂でも、豚骨を18時間炊き、旨味を抽出しています。しかし、その作り方には、美味しさを追求するためのこだわりがありました。
博多ラーメンの独特な匂いは好きな人にはたまらないかもしれませんが、苦手な人がいるのも事実。とくに女性は苦手な人も少なくありません。
冨田さんは「臭みがないラーメンを作ることで、女性の方が来てくれるのではないかと。滑らかさやクリーミーさを大事にしている」と番組の中で語ります。臭みを消すための秘訣を聞かれ、「アク取りをしっかりすること」だと答え、大きな寸胴で炊かれたスープをすべて捨ててしまいました。
「沸騰してアクが浮いてきた時点で、一度全部捨てる。それからがスタート。他のラーメン店では旨味があるから捨てないのに、一風堂は捨てる」と彼は番組の中で言います。