雑談をしても無意味!「話が通じないエラい人」と仲良くなる技術
「雑談ではなく、褒めまくる」を徹底せよ
上司や経営者など自分より目上の人たちの心をつかみたい。そのために妙なうんちくや雑談を披露したがる人もいますが、雑談は無意味です。雑談を披露するよりも、どんどん相手に取り入りましょう。くどいようですが、基本は「褒めるだけ」です。
自慢にも実にいろいろなバリエーションがあります。「クルーザーを持ってる」「フェラーリを持ってる」というモノ自慢かもしれないし、「過去にこんなヤンチャなことをした」という武勇伝自慢かもしれません。それを聞いて、「さすがですね!」「いま、そんなことをやったら大変ですよ」などと返せれば、喜ばれるわけです。
エラい人は、周囲の人から、「ははー、さすがですね!」と人から敬礼されることに慣れてしまっています。だから、ただ相手に「すごい」と言うだけでは刺さらないことも多々あります。ゆえに、「ちゃんとこいつはわかっているな!」とうまく伝える技術が必要です。その大前提は、「あなたのことはよくわかっています」という雰囲気を出して相手を包み込むことです。
「人生をかけてついていきます」
これは極端な話、「私はあなたのママですよ」と伝えるのと同じ意味があるわけです。多くの話が通じないエラい人たちは、「情」に飢えています。だからこそ、「なるほど、そんなすごい人なんですね。私はあなたのことを誰よりもよくわかってますよ」と暗に伝えることが肝心なのです。
そう、人間は誰しも褒められたいものなのです。史記にも、「士は己を知る者の為に死す」という言葉があります。士つまり立派な人間、侠は自分のことをよく知ってくれる人、すなわち君主のために死ぬ。誰もが最後は自分のことを理解してほしいのです。
若者5人に、「本当に先輩はスゴイっす! マジで一生ついていきます!」と真顔で言われたら、その先輩は彼らのために何でもしようという気になるはず。意外と人間そんなもんです。気が付けば身ぐるみをはがされていてもおかしくはない、と私は思いますよ。
なぜなら、実生活で、「人生をかけてついていきます」などと言われたことがある人はほとんどいないからです。ゆえに、そこまで言ってくれた相手を心から大事にするのです。
<TEXT/上念 司(経済評論家)>