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息を吹き返した「高級ホテルの代表格」、“爆買い”しない欧米の観光客が後押しに

ビジネス

大規模なプロジェクトをいくつも抱える

帝国ホテル

ジャパン・ホテル・リート「ホテル運営実績」より

 帝国ホテルはただ宿泊客を待っているだけではありません。大規模なプロジェクトを複数抱えています

 その1つが新タワー館の建設。帝国ホテルは2024年から2036年にかけて大規模な建て替え工事を計画しています。本館を2031年に解体し、2036年度に新本館を建設。工事期間は2029年に完成するセントラルタワーが宿泊や宴会の受け皿となります。

 このセントラルタワーは内幸町一丁目街区開発プロジェクトの一環で、三井不動産との協力により、1000平米強の宴会場スペースを帝国ホテルの宴会場として運営し、スモールラグジュアリータイプの宿泊特化型ホテルを開業する予定です。

京都に新たなホテルの建設を計画中

 また、京都・祇園甲部歌舞練場敷地内の弥栄会館の一部を保存活用した新規ホテルの出店も決めました。地上7階、地下2階の施設で、客室が60室、レストランなどを備えた新たなホテルです。開業は2026年春を予定しています。

 京都は外国人観光客の人気の観光地であり、開業予定のホテルは弥栄会館という歴史的な建造物で文化価値の高い建物。京都市の歴史的風致形成建造物に指定されています。観光客の人気を集めることは間違いないでしょう。

<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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