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2段グリーン上段のカップに、ランニングアプローチで寄せる!/三觜喜一

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 教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数40万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売された。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開!

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

三觜喜一氏(日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級)

Lesson70 2段グリーン上段のカップに、ランニングアプローチで寄せる!

【前回を参照】⇒Lesson69

 前回<ラフからグリーンを狙うショット。プロが直伝「クラブの選び方」>は大箱根カントリークラブ、2番ホールの2打目。高い確率でフライヤーが予想されるラフからのショットを紹介しましたが、打ったボールはわずかにショートし、グリーン手前のエプロンに止まりました。思ったとおりフライヤーしたものの、アプローチウエッジではぎりぎり届かなかった。できれば乗せたかったですが、これは想定内の結果です。

 ということで、今回はそこからグリーン奥に切られたカップに寄せる方法を考えてみましょう。まずは状況の把握から。2段グリーンの上段にあるカップまでの距離は約20ヤード。ボールのライは良好ですが、足場は左足上がりの傾斜になっています。

 この状況からはいろいろな寄せ方ができますが、グリーンをオーバーするとピンに近いところから下り傾斜にアプローチしなければならないので絶対に避けたいところ。また、2段グリーンなので最低限カップと同じ段までは運ばないといけません。

ロフトの少ない8番アイアンを使う

誰も知らなかったゴルフの真実

 これら2つの条件をクリアすることと、ボールが安定して転がるグリーン面を多く使えることを考え合わせると、ランニングアプローチで寄せるのが最も安全でイージー。寄せ方が決まったら、どう転がすかをイメージします。長い距離の上りなので、多少のキャリーは必要。そこでカップまで届く打球のスピードを想定してキャリーさせるエリアを決め、そこに運びやすいクラブを考えます。

 今回は左足上がりなのでボールが上がりやすく、よってキャリーも出やすい状況。ここではグリーンエッジから4mほどのところにキャリーさせたいので、ロフトの少ない8番アイアンを使います。ちなみにグリーンが速ければ9番、重ければ7番にします。

 打ち方はパターと同じ。アドレスではボールの位置やスタンス幅などをパットと同じにし、パット同様にストロークします。傾斜のせいでストロークしづらいようなら多少オープンスタンスにしてもOK。パットのグリップで握ったほうが打ちやすければそれでもOKです。

 8番以上にパットのように打てるクラブがあれば持ち替えても構いませんが、必ず打つ前に弾道をイメージすること。ボールはエプロンにありますが、カップまでの全ての面をグリーンと考えて打つとうまく寄せられます。

【Lesson70 結論】
ロフトの立ったクラブを、パターのように振って寄せる

<構成/舟山俊之>

(みつはしよしかず) PGAティーチングプロ。’74年、神奈川県生まれ。日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級。ジュニア育成、ツアープロコーチとしても活躍。YouTubeの「三觜喜一MITSUHASHI TV」は登録者数40万人超

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YouTubeチャンネル登録者数40万人「MITSUHASHITV」が大人気のティーチングプロ、三觜喜一の集大成

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