78歳スーパーボランティア、『情熱大陸』での初告白にネットが騒然
社会のために役立ちたい人は増加傾向に
内閣府が平成28年度に発表した「社会意識に関する世論調査」によると「何か社会のために役立ちたいと思っているか」という質問に対して、全体の65.4%もの人が、「思っている」と回答しました。18~29歳の若者に限ってみても、63.5%が社会のために役立ちたいと考えています。
長期的に見てみると、1985年を境に「思っている」人と「あまり考えていない」と回答した人の割合が逆転し、年々社会のために役立ちたいと思っている人が増加している傾向にあることが分かります。
その一方で、平成28年に総務省が実施した「社会生活基本調査」によると、ボランティア活動を行っている人は、2943万8000人で全体の26.0%に留まっているとのこと。また、前回調査の平成23年と比較してみると、全体でわずかな減少傾向が見られます。
とくに、働き世代のボランティア活動の従事率が低下し、高齢者層が増えていることが特徴です。彼らは、多忙な人が少なくなく、共働き世帯が増えたために、時間的余裕がある人が少なくなっているためと考えられます。
ボランティア活動というのは、災害に関する活動ばかりではありません。「まちづくりのための活動」や「子供を対象にした活動」、その他にも安全や自然に関することなど多岐に渡っています。
全国社会福祉協議会地域福祉推進委員会が運営する「全国ボランティア・市民活動振興センター」のサイトでは、全国に設置されたボランティアセンターの連絡先や、各種資料などを閲覧することができます。ボランティア活動について興味を持った方はこちらのサイトで、自分の条件に合致する活動を見つけてみては?
人のために全力で尽くす姿に感動の声が多数
ツイッターでも尾畠さんの活動に対する称賛の言葉に溢れ、
「自分は尾畠さんみたいになるのはできない、彼はすごい」
「ほんとにスーパーヒーローみたいだ」
「彼の行動や哲学の一つひとつに凄みを感じた」
「泣けた!今日の情熱大陸は神回だった」
といった声が流れてきました。幼い頃に母親を亡くし、それでもなお困っている人のために尽くす姿は眩しいものでした。また、紡ぎ出す言葉の1つひとつには、人生に裏打ちされた重みがあります。
各地で災害が相次いでいる今、自分にできる何かがあるか、もう一度見回してみる必要があるでしょう。尾畠さんのような生き方ができる人は限られてはいますが、遠く及ばなくても何かしらできることがあるはずです。
<TEXT/湯浅肇>