憧れの移住生活で孤立…東京にも戻れない27歳男性「時が過ぎるのを待つ」 | bizSPA!フレッシュ

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憧れの移住生活で孤立…東京にも戻れない27歳男性「時が過ぎるのを待つ」

コラム

 都会の喧騒から離れ、田舎で暮らしたいと考えたことはありませんか? ただ、実際に移住してみると「思っていた感じと違う」ということは、よくあるようです。十分な準備もせずに移住してしまうと、大変なことになってしまうかもしれません。

田舎

※画像はイメージです(以下同じ)

 生まれ育った東京から田舎へ移住したIターン移住者の佐古賢人さん(仮名・27歳)。大学の頃からすでに田舎暮らしに興味があった佐古さんは、東京にあるIT関係の会社で働きながら、いつか田舎で暮らすことを夢みて独立できるスキルを磨いていました。

「お試し住宅」で地方に移住に関心

「仕事にも力を入れつつ、休日には気になる田舎への小旅行を繰り返し、自分の理想に近い自然いっぱいの場所を移住地に決めました。そして、休日と有給をつなげて移住前に1週間ほど『お試し住宅』制度を利用し、その期間に賃貸の中古物件を探して契約しました

 お試し住宅とは、各自治体が移住を考える人に泊りがけで利用できるアパートや一軒家を、無料や格安で貸し出す制度のこと。観光やビジネスでの利用は不可です。虚偽の申請をして利用した場合には、罰則もあります。

「自治体にもよりますが、移住先の四季や環境が体験できることもあり、移住前に利用する人が多いみたいです。僕が利用したお試し住宅は長期での利用が可能で、回数制限もありませんでした。いま思えば、何度か利用してから移住すればよかったと思っています

IT企業をやめて地方でフリーランスに

田舎道

 それでも移住前にお試し住宅を利用した佐古さんは、交通の便や暮らしの環境、地域で流通している食材や物価などをある程度把握したと自負していたとか。そして、築年数30年以上の中古物件を賃貸で借りられることになり、勤めていたIT系企業を退職、移住します

「それほど身軽に動けたのは、自治体の手厚い移住支援があったからです。決められた年数以上居住するという約束で受けられる移住者への支援制度。金額を言うとどこの自治体かわかってしまうため言えませんが、IT企業の2.5か月分ほどの金額がありました

 貯金と合わせ、半年ほどでフリーランスとしての仕事も確立させようと意気込んでいた佐古さん。けれど、移住して1か月ほど経った頃に「地域で仕事をしようと考えているなら」と地域の自営業者が集まる食事会に誘われたことで、明るい未来は奪われてしまいます。

「食事会は、わきあいあいとしていて楽しく、僕もテンションが上がっていました。お酒も入っていい感じになってきたとき、リーダー的な人から意見を求められたのです。地域を巻き込んだイベントに対する意見やプランについて、でした」

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