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空前絶後の好決算に沸く「海運大手3社」、株価高騰はいつまで続くか

ビジネス

ウクライナ危機の影響で…

商船三井

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 コンテナは9割以上が中国で生産されています。2019年から2020年にかけ、米中貿易摩擦やコロナの影響によって、生産量は2018年比で6割程度まで低下していました。コンテナそのものが供給不足に陥っているのです。また、都市封鎖の影響で荷役作業が滞り、コンテナの回転率も低下しました。

 そのような状況下で、欧米を中心にコロナの日常化が進み、経済活動が再開されます。コンテナ船は需要に追い付かなくなりました。空貨物便が需要の受け皿となりますが、ウクライナ危機によってロシア上空の飛行が難しく、減便が相次ぎます。輸送手段がコンテナ船に集中してしまったのです

 ただし、コンテナ船賃料の高騰がいつまでも続くわけではありません。商船三井は2022年7月29日の決算会見にて、海運市況が2022年10月には落ち着きを取り戻し、2023年1月以降はコロナ前に戻るとの見方を示したとの情報もあります。

<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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