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大手テレビ局Pが語る「情報は怖い」の真意。人の命に影響が出ることも

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北朝鮮のミサイルを全て撃ち落とす技術はまだない

徳間書店

『FOX 海上保安庁情報調査室』(徳間書店)

――平和そうに見える日本でも、影の部分は存在しているのですね。北朝鮮関係で問題だと思うことはありますか?

川嶋:いまだに北朝鮮のミサイルを全て撃ち落とす技術ができてないところですかね。万が一、日本まで届くミサイルが発射された場合、何発かは被弾してしまう可能性が高いということです。先日、小池百合子都知事が「地下鉄を避難シェルターとして活用する」方針を発表しました。

 いままさにウクライナへの軍事侵攻が起きているなか、アメリカの言葉で「Hope for the best and prepare for the worst.」というのがあり、「最善を願い、最悪に備えろ」という意味です。

 その言葉に倣って、北朝鮮のミサイルや核に対して、対処していこうとのことですが、まだまだ日本は最悪の事態への対処ができていないと思います。というのも、東京の地下鉄は避難シェルターとしては活用できるらしいですけど、核シェルターとなると、その中で数日間から数週間、じっとして暮らしていける環境が必要なので、まだ現実的に不可能のようですね。

「海外からの技術協力以外ありえない」

――小説に書かれていますが、日本の技術が北朝鮮のミサイル技術に運用されてるというのは事実でしょうか?

川嶋:真相はわかりませんが取材した結果、怪しいと思っています。日本の技術が関わっている可能性があるのかどうか、実際に国が調査したことがあるようです。北朝鮮のミサイルの燃料が液体燃料から固形燃料に技術が急激に促進されたという事実があり、技術開発のスピード感から「海外からの技術協力以外ありえない」とのことでした。

 またインターネットのハッキングによるサイバーテロで、北朝鮮が日本の技術などの情報を収集している実態もあるようです。アメリカの人工衛星も北朝鮮をずっと監視しているわけではなく、地球を周りながら監視しています。

「この前は確認できなかったロケットが今回はあるぞ」「チューブが燃料トラックからつけられた」「液体燃料だと注入に時間がかかるので48時間以内には発射される可能性がある」と、ミサイルの脅威に準備していたのですが、それより早くミサイルが発射されたことにより、燃料が固形燃料に変わったことが判明しました。

 固形燃料は発射までの時間が少ないため人工衛星が確認する前に発射されてしまうので、あらかじめ対策を打っておくことが難しくなりました。

FOX 海上保安庁情報調査室

FOX 海上保安庁情報調査室

某大手テレビ局の記者による長年の取材で培った知識と人脈、新たなる証言をもとに構成した暴露型情報小説

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