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「ゆるキャン△」だけじゃない!山梨県が“聖地巡礼の名所”になれた5つの理由

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県を束ねるフィルム・コミッション

 さまざまな作品で「リアルな山梨県」の風景が描かれていることについては「富士の国やまなし フィルム・コミッション」の存在も大きいであろう。

 フィルム・コミッションは地域を舞台とした映像作品のロケーション支援をおこなう団体であり、市町村が運営主体となっているものも少なくないほか、県域単位であっても観光協会・観光連盟などの傘下であるものが多い。

 一方「富士の国やまなし フィルム・コミッション」は山梨県直属の団体。しかも山梨県全体を1つの団体で統括しているため、キャンプやツーリングのように広い範囲の移動がある作品でも、県内の自治体を跨ぐかたちでのロケハンを行うことが比較的容易だ

 また、山梨県を舞台とした作品の放送案内や実写作品のエキストラ募集なども全県を通して1つのウェブサイトで行っているため、興味がある地元民にとっては親しみが沸きやすいといえる。

「東京に近い観光地」で受入態勢も万全

 山梨県が「聖地化」した最も大きな理由といえるのが、やはり単純にもともと「東京に近い観光地であった」ということだ。

 近年、人気アニメ作品の舞台となり「聖地巡礼地」として特に話題になっている地域は、茨城・大洗町や静岡・沼津市などいずれも「もともと観光地であり東京からのアクセスが良好」という特徴がある。

山梨県身延町

新宿駅から甲府駅までは特急で1時間半ほど。週末の小旅行にピッタリだ(新宿駅)

 山梨県も同様に、人口(とくに漫画・アニメ視聴層の中心である10代~40代の若者人口)が集中する大都市圏から近く、また有名観光地が県内や周辺県に多くあるため、以前から観光誘致に積極的な地域でもあった。それゆえ、地元も従来の観光案内にロケ地(聖地)の情報を追加するなど「聖地巡礼」する者を招き入れるための受け入れ態勢も整っていたといえる。

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