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急騰中の天然ガス。半年で1000万円稼ぐサラリーマン投資家に手法を聞く

コラム

過去の高値を目安に売りを積み立てるべし

 5月限よりも期先の6月限が高値で推移(期近よりも期先が高い状態を「コンタンゴ」という)していると、乗り換え時にCFD価格が上昇して売りポジションには不利に働く

 そのマイナス分が価格調整金として支払われるため、損益はプラスマイナスゼロとなるが、天然ガスの保管コスト分だけ期先は高値で推移する傾向にあるため、売りポジションを保有し続けることでコスト分の利幅が期待できるのだ(期日に近づくほど保管コストは減少するため)。ただし、きんくま氏は上昇局面でひたすら売っているわけではなない。

グラフ

昨秋の急騰場面では’18年高値を基準に売り参戦。6ドル超えで売り増した後、売り増し分をこまめに利確する回転売買で稼ぎつつ、本格的な下げ局面を待ってすべて利確。3か月で400万円ほど稼いだという

「昨秋は3.5ドルから6.4ドルに急騰する場面がありましたが、私は5ドルを上抜ける直前に100枚(550万円相当)売りました。’18年の大寒波の際につけた高値が4.9ドルだったため、5ドルは売り頃と考えたんです。その後、欧州エネルギー危機が本格化して、さらに上昇したところで100枚売り増し。その売り増し分は調整が入るたびに利確し、最終的に4ドル台前半まで下げたところでポジションを全決済。この3か月弱のトレードで400万円ほど稼がせてもらいました

毎日、米国の気温をチェック

 過去の高値水準が売りの目安となるが、それ以上に重要なのはファンダメンタルズ。

「天然ガス関連のニュースにアンテナを張りながら、毎日、米国の気温をチェックしています。暖房と発電需要が高まると値上がりするので、寒波襲来で値上がりしていれば気候が落ち着くことを見越してショートできる。さらに気温が下がれば高値まで引きつけてから売り増しするわけです」

 直近では一時8ドルに到達し、7ドル台で高止まりしているNY天然ガス。きんくま氏のポジションはもちろんショートだ。

「昨年同様5ドル台で手始めに売りで入って、6ドル台後半から7ドル台で合計200枚まで売り増しました。NY天然ガス先物を見ると、来年2月期限の銘柄まで期近の先物よりも高値をつけている。つまり、9か月先まで高値圏で推移すると予想している人が多いわけですが、その分、CFDなら価格調整金をもらいながらじっくり下げを待つことができる。10ドルを超えてきたら一部ロスカットする予定ですが、再び8ドル、9ドルと高値をつけたら売り増しのチャンス。調整局面では売り増し分だけ利確しながら、本格的な下げ局面を待ち続けます!」

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