卒業論文もスマホで作成…若者の「パソコン離れ」が深刻に。“タイピング力”向上のコツは
「タイピング力」向上のコツは?
こうした事情から、近年では「タッチタイピング(ブラインドタッチ)ができる」ことの希少価値が高まっているといい、学生にとってはアピールポイントになりそうだ。
では、現時点でタイピング力の低さを痛感している人は、どのように能力を向上させていくべきか。山城さんは、「継続的な練習」と「ホームポジション(一般的にキーボードのFとJの位置に人差し指を置くこと)」を意識することが大切だと言う。
「そもそも『ローマ字入力のしくみ』など基本的な理解ができている前提ですが、1日10分でもいいので、ホームポジションを意識してタイピングする習慣をつけましょう。そして入力ミスはないか、ミス率がどれくらいかなどを練習用ソフトなどで確認すると上達が早まります」
あえてタイピング教室に通う意味
また、「母音の位置」と「運指」にも気を配るべきとのことだ。
「日本語入力の場合、文字は母音とアルファベットを組み合わせて入力します。つまり、すべての基礎になるのは母音なので、『あいうえお』がどこにあるかを把握するのは重要です。また、タイピングにはどの指でどのキーを押すべきかを示した『運指』という目安があるので、運指通りにリズムよくタイピングしてみるのも練習になります」
上の世代からすると、「若い=タイピングができる」と思いがちだが、現実は異なる。もし新卒入社の部下がタイピングに苦労していたら、継続的な練習を勧めて中長期的に改善を求めていくのが望ましいだろう。