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夜のプロントは「レトロ酒場」に。カフェ市場寡占化への危機感が背景に

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キャラクターの設定にもストーリーが

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保守的な人物をイメージしたという店舗キャラクターの「モッシー」

 このような“仕掛け”は他にもある。店舗のキャラクター「モッシー」もそのひとつで、店内装飾やグラスなどにもあしらわれている。

「モッシー(mossy)は英語で“苔むした”という意味があります。つまり保守的な人物をイメージしているのです。かつてのプロントが好きで、この変化をあまり好意的に受け止めていない、でも、毎日来店している……そんな人物像です」

 うっすらとした人格しか与えられていないモッシー。だからこそ見る人がいろいろと想像を巡らせることができる。モッシーのように、以前のプロントに愛着のある客層が自身と重ね合わせることで、来店の“敷居”が低くなることも想定されているのかもしれない

若者世代には新鮮さが評価されている

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 2021年4月にスタートしたキッサカバ。1年をかけて全店舗の完全切り替えを目指しているという。切り替えが完了した店舗の中には、コロナ禍ではあるものの、着実に業績を上げている店舗が多いそうだ。

ほとんどの店で客単価150%を達成しています。とくに若い世代のお客さんに新規でご来店いただいており、手ごたえは感じています。」

 二面性を打ち出して生まれ変わったプロント。ノスタルジックなメニューや雰囲気は、若者には新鮮さがあり、好評なようだ。気になるのは店舗のキャラクター・モッシーのように、かつてのカフェ&バー時代のプロントファンがこの二面性をどう受け入れていくか。

 また既存客ではなかったネオ酒場好きに、キッサカバはどう受け入れられていくか。今後の展開にも注目してみたい。

<取材・文/からあげライター 松本壮平 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

【片山義一(かたやまよしかず)】
株式会社プロントコーポレーション取締役・プロントカンパニー長兼ブランド戦略部長。大阪府出身。同志社大学卒業後、現在のサントリーホールディングス株式会社に入社。外食企業に向けた営業活動や業態開発に携わり、世界初となる完全養殖クロマグロ「近大マグロ」で有名な近畿大学水産研究所の業態開発の企画・開発も担当している。2017年、社内ベンチャーで渡米し、サンフランシスコに抹茶カフェ「STONEMILL MATCHA」を開業、翌年CEOに就任。2020年の帰国後、株式会社プロントコーポレーション取締役に就任、2021年1月よりプロントカンパニー長

ライター&編集者。日本唐揚協会認定カラアゲニスト。「からあげの聖地」である大分県中津市出身。年間の唐揚げ喫食量は300食を超える。専門店だけでなく、居酒屋、食堂、スーパーなどで唐揚げを見つけては食べてみる「から活(からあげ探索活動)」を継続中
Twitter:@dogesho

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