部屋が散らかるのには理由が。「片付けられる人」の心理をプロに聞く
みなさん、年末に大掃除はできましたか? する人は当たり前のようにちょちょいとこなしてしまう一方、できない人はまったくできない習慣、それが「片付け」。
筆者は完全に「できない」タイプの人間で、物心ついた時から部屋を片付けろと怒られ、学校に行けば机を整理しろと連絡帳にいつも書かれる始末。大人になるとさらにその傾向が進んでしまい、就職とともに一人暮らしを始めた8畳間はすさまじい状態に……。
私のような「片付けられない」人は、なぜ片付けられないのか。小さいころから散々教わって来て、「これじゃいけない!」という思いもあるのに、なぜいつも散らかってしまうのか……。悩ましい「片付けられない心理」について、心理カウンセラー暦17年を数えるAYHカウンセリングルーム代表・諸岡慶樹先生(@Yoshiki18)に聞いてみました。
なぜ、どうしても片付けられないのか
まず、前提として「なぜ片付けられなくなってしまうのか」を諸岡先生に尋ねてみました。
「『片付けしなきゃ』と思いすぎていませんか? 片付けの具体的な方法というのは、インターネットですぐに調べることができます。なので、やる気があればすぐに着手できるはず。ですが、『しなければ~』という思考が強いと、やる気は削がれます。そうすると、どうしても手が止まって進まなくなります。どうしても片付けられない……という人は、ひょっとしたら心が楽な状態ではないのかもしれません」
もちろん理由は人それぞれと前置きしたうえで、「特に『以前は片付けられていたのに、今は片付けられない』という場合は、心がきつくなっている可能性がある」と諸岡先生は話します。
片付けでカウンセリングに来る人も
「『片付けられるようになりたい』ために、カウンセリングを受けに来る方もいらっしゃいます。その方々の話を聞いていて思うのは、やはり皆さん『ちゃんとしなきゃ』という思いが強いんです。思いが圧になって、結果的にできなくなってしまう。仕事のことや家のことで、本当は嫌だったり、辛かったりすることを『しっかりしろ!』と言われているような感覚と似ているのかもしれませんね」
「片付けをしなきゃ!」と自分に言い聞かせるんだけど、結果片付けられず落ち込む……。そんなことを続けていると、心に悪い影響も出そうですが、場合によってはうつ病に繋がることがあるかもしれないといいます。