感染再拡大でも「テレワークを拒む」のは誰か?元凶は経営層の意識の低さにも
経営層の意識の低さが元凶か
テレワーク終了の流れに自己保身が背景にあることがわかったが、「日本企業は他人と違うことを良しとしない、減点主義の評価制度です。『上司に反発して和を乱す人は減点です』という風潮が根強く、ボトムアップ式に声を上げづらい構造も問題です」とのこと。
「テレワーク以前にデジタル化が進んでいない元凶は、経営層の意識の低さと言って良いでしょう。時代の流れを汲みながら、最新のマネージメントスキル・コミュニケーションスキルをアップデートするための育成研修を怠り、人材に投資してこなかった。さらには、“IT”という実態が見えにくいものに投資しない文化が根強いことも大きいです。
日本は長期間のデフレが続いており、投資することに及び腰になる気持ちもわかります。今後の勝ちパターンを掴むためにはデジタル化がマストであり、なにより手っ取り早い。新型コロナウィルスのようなパンデミックだけでなく、豪雨や豪雪、震災など、さまざまなリスクが想定されるため、積極的に投資する必要があります」
テレワークのデメリットをどう解決する?
テレワークはメリットばかりではない。文章ベースのコミュニケーションは相手の感情や意図がわかりにくく、苦戦しているビジネスパーソンも多いらしい。テレワーク下におけるコミュニケーションについて聞くと「先ほども話しましたが、最新のマネージメントスキル・コミュニケーションスキルの獲得が求められます」という。
「文章ベースのコミュニケーションにおいては、『結論から言う』『要点を明確にして論理的に伝える』など、対面とはまた違ったポイントを意識する必要があります。従来のコミュニケーションとはまた違った“筋肉”が必要です」
コミュニケーションがオンラインを前提としたものになり、従来の手法は通用しなくなったため、企業は従業員のスキルをアップデートさせなければいけない。