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賃貸vs持ち家、どっちが幸せ?20代が知っておきたいポイント3つ

暮らし

ポイント1:賃貸には住居移動の身軽さがある

荷造り

 持ち家は、原則買って住み続けるもの。逆を返せば、土地と建物に移動の自由を縛られることになります。

 一方、賃貸にはその縛りがありません。嫌ならさっさと次に引っ越せばいいし、住んでみたい街を転々とすることも可能です

 しかし、賃貸派が見落としている事実がひとつだけあります。それは「子どもができると思うように引っ越せなくなる」のです。

 転校、習い事の変更、友人との別れ。親の都合だけで移動すると子どもが悲しみますし(反対に考えれば、子どもが学校で酷いイジメにあっているならさっさとお別れできます)、自分自身や奥様もいつしか地域とは無縁でなくなってしまうのです。

ポイント2:購入するより賃貸して住んだほうが良い地域もある

住宅街イメージ

 人口減少が進む日本の中において、今後も人口が増え続ける地域は、限られた極わずかな場所だけです。人口が減り続けるエリアの資産価値は長期的に下落すること間違いありません

 そうしたエリアで購入してしまうと、住宅ローン残債の目減りスピードよりも早く、住宅価値が下がってしまいます。人口減少エリアに住むなら、長期的に見れば賃貸のほうが良いでしょう。

 実際、田舎の方では増え続ける空き家を市町村がリスト化して、タダみたいな値段で貸し出したり、売ったりするサービスが始まっています(「空き家バンク」移住・交流推進機構)。

 この取り組みはそのうち、都市部の郊外エリアでも始まってくるでしょう。

ポイント3:老後の心配はさほど必要ないのではないか

シニアの男女

「賃貸派の最大の落とし穴、それは高齢者になると貸してもらえなくなる」という言説はよく聞きます。実際に、独居老人が人知れずお亡くなりになり、特殊清掃のお世話に……というお話を聞くと、高齢者に貸し渋るオーナーがいるのは理解できます。

 しかし、「ポイント2」と重なりますが、高齢化と人口減少がダブルパンチで進む将来の日本においては、高齢者の賃貸問題はいずれ解消されるものと思われます

 20代読者の方が高齢者と呼ばれる頃には、一人ひとりチップが埋め込まれてモニタリングされ、孤独死が減少する社会がやってきているかもしれません。

 持ち家派の私ですが、「ポイント1」で述べた「子どもができて育てる時の対応」と「賃貸専用住宅はそもそも住居としてのクオリティが低い」という2つの問題がクリアできるなら、賃貸派の方々の未来はそんなに暗くない、むしろ明るいのではないかと思いますね。

 ただ、持ち家も悪くないですよ。

 分譲は賃貸よりも住居としてのクオリティが高いですし、なんといっても「自分の城」ですからね

<TEXT/のらえもん>

湾岸タワマンに住んでいるという設定の湾岸妖精(ブロガー)。「マンション購入を真剣に考えるブログ」を運営。人間界ではいたって普通の都内勤務サラリーマン。著書に『専門家は絶対に教えてくれない! 本当に役立つマンション購入術』(廣済堂出版)など

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