20代で東証1部社長・Gunosy社長が語る「運はコントロールできる」意外な理由
社長でも「能力以上のこと」を言わない
数年で上場する企業に創業からジョインし、さらには社長のポジションに抜擢されるという好運を手繰り寄せたわけだが、竹谷氏は「運は多少コントロールできる」と話す。
「盲目的に日本の企業は安心という風潮に流されてしまえば、自分の成長につながらない。そう感じ取ったからこそ、自分のスキルを持って戦え、ベンチャーマインドあふれるグリーを選びました。周りに流されず、自分自身の審美眼を持って判断することを意識すれば、人との巡り合わせやチャンスに遭遇する確率も上がるのではと思っています」
そんな竹谷氏だが、若手経営者として振る舞うなかで心がけている点については次のように説明する。
「一番は自分の能力以上のことは言わないように意識しています。言わずもがな、私よりも優秀でハイスペックな人材が入ってくるので、その人たちが『いかに気持ちよく、頑張っていける環境づくりができるか』を主眼に置いているんです。人によって得意、不得意があるので『この人はどういう瞬間に輝けるのか』ということを、気持ちとスキルの両面から見るようにして、役割を決めるようにしています。
また、若くして上場企業の社長になったからと、自分ができるという雰囲気を一切出さず、フェアな精神で社員と接するのを大事にしていますね。自分一人でどうにかするのではなく、チームプレーを大切にしながら日々経営に携わっています」
情報過多の時代は取捨選択と効率化を意識
知識や教養を身につけて自分の引き出しを増やしたり、何か事を起こす気づきを得たりするために、日頃の情報収集は欠かせない。“情報洪水社会”とも言える状況下で、どのような観点に立って情報収集を行えばいいのか。
「メディアが乱立する情報過多の時代に、やはり情報の取捨選択が大変になっています。人が過ごす1日は24時間しかなく、どんなに情報収集に時間を割いたところで2~3時間が限界ですし、毎日長い時間かけられるわけでもありません。短い時間でも、効率的に質の良い情報を取得することにフォーカスしたほうがいいでしょう。例えば、私は本の要約サービス『flier(フライヤー)』を使って、読みたい本の要約をよくチェックしています。
ともすると、本を読む行為って結構時間がかかり、場合によってはあまり中身のない本に当たることもある。また、空振りを減らし、できるだけ有意義な情報を得るために、Twitterのレビューを見ながら本当に本を購入するか見極めています」