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免税店「ラオックス」が大変身。コロナ苦境で見せた新たな一手とは

ビジネス

 新型コロナウイルスの感染拡大により、店舗網が大幅に縮小してしまった「ラオックス」。

ラオックス

コロナ禍で少し雰囲気が変わってしまった東京・秋葉原。秋葉原の顔・ラオックスも「業態転換」したというが…?

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 中国大手家電量販店「蘇寧電器(現・蘇寧易購)」の傘下になったことを発端に「家電量販店」から「免税店」へと業態転換を果たすことで大成功を果たした同社であるが、コロナ禍により業績は右肩下がり。この夏から秋にかけてさらなる店舗閉鎖を発表し、年末までに残る営業店舗はわずか4店(+休業中2店)となる見込みだ。

 一方で、営業を続けるラオックスの店舗へと足を運んでみると、そこには「家電量販店」でも「免税店」でもない、ラオックスの「新たな顔」があった。

京都中心部にラオックス新店舗がオープン

 京都市中心部・四条河原町にあるイオン系(元ダイエー系)ファッションビル「河原町オーパ」。今年7月、この建物の6階に新たに開店したのがラオックスの最新店舗「ラオックス河原町OPA店」だ。

 なぜ店舗縮小を続けているラオックスが新店舗を開業させたのか――と店舗に向かうと、そこにあったのは免税店……ではなく、何と「コスメショップ」。

 店舗入口付近で販売される商品は若い女性をターゲットとした中国や韓国などアジア各国で作られた輸入コスメ。そして、店内を進むと棚一面に中国や韓国、そしてベトナム、タイ、台湾などアジア各国で製造されたラーメン、ビーフン、フォー、調味料などが所狭しと並ぶ。

ラオックス、新店舗のテーマは「アジア」

ラオックス

以前のラオックスとは大きく異なる業態となった河原町OPA店。パステルカラーのカラフルな店内にはアジアンコスメなどが並ぶ

 実は、このラオックス河原町OPA店はこれまでのラオックスとは異なる「新業態店舗」の1号店。ラオックスによると、店内で販売される品目数はメインとなるアジアンコスメ1700品目をはじめ、アジアンフード1300品目、さらにアジアン雑貨も500品に及ぶといい、今後も「日本初上陸の商品」をはじめとしたここだけでしか買えない商品を取り揃えることで集客を図る考えだという。

 免税売上が見込めない時代の新たな挑戦として生まれた新業態。ラオックスの新しいスタイルとして定着していくことになるのだろうか。

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