働く女性の“社会人百合”の人気漫画家が語る「会社員としてのキャリア」<マンガ>
女性同士の、恋愛を含む多様な関係性をテーマにしたジャンル「百合」。
その中でも“社会人百合”(働く女性の恋愛を描く作品)で人気を博す漫画家のユニさん(@y_un_i)は、『憎らしいほど愛してる』(KADOKAWA)で商業デビュー。『ヒトゴトですから!』(祥伝社)では、上質な百合と共に人事部のリアルな内情を描いています。
大学院で経営学を学ぶために、フリーランスに転身し、MBA獲得後も漫画家として活躍中のユニさん。前回の記事に引き続き、後編ではユニさんのフリーランスとしての新たな挑戦や社会に出る前に感じた不安、柔軟に自分にあったキャリアを形成する方法などについて語ってもらいます! また、インタビュー記事後に『ヒトゴトですから! 1』の第2話を掲載いたします。お見逃しなく!
【インタビュー前半】⇒働く女性同士の恋 “社会人百合”とは?描いたきっかけを人気漫画家に聞く<マンガ>
【マンガ『ヒトゴトですから!』第1話を読む】⇒次へ>をタップすると次の画像が見られます
【マンガ『ヒトゴトですから!』第2話を読む】⇒次へ>をタップすると次の画像が見られます
3足のわらじを諦めてフリーランスの道へ
――ユニさんは会社員時代から工夫してダブルワークをされていました。なぜフリーランスの漫画家としてやっていこうと思ったのですか?
ユニ:理由は大きく2つあります。1つは大学院で勉強をするためです。前職は人事部だったので、経経営陣とコミュニケーションする機会が多くて、そのプロジェクトに対し、何を根拠にして、どのような経営判断されているのかと考えることが多くて。会社で仕事する中で、もうちょっと勉強したいなあって思うことが増えてきました。
大学院に行きながら、仕事をして漫画も描くっていう3足のわらじは、さすがに難しいと考えました。だから、1つは切らなきゃいけないなと。またもっと漫画を真面目に描いてみるっていう機会があってもいいのかなと思い始めて。1回ちょっとキャリアを中断して、別のことにチャレンジするのもありなのかなと思って。このような経緯で会社を退職して、現在にいたります。
――フリーランスになり理想と現実のギャップを感じたことはありますか?
ユニ:正直フリーランスには大変なイメージしかなかったので、期待自体がありませんでした。最初から大学院と並行して2年間やって難しいと感じたら、また転職活動をして会社で働こうと決めていました。今のところ漫画でご飯を食べていけそうというのは、いい意味で予想外でした。
会社員の魅力は安定以外にもある
――会社員とフリーランスの両方を経験した今、会社員として働くメリットはどこにあると思いますか?
ユニ:安定や福利厚生などはもちろんですが、組織の力を借りて1人では絶対に獲得できない大きな案件に関われる機会があるのは、会社員の魅力だと思います。
――現在は実用書向けの作品も描いたりなど、百合作品のみならずさまざまなお仕事にチャレンジしていますよね。
ユニ:「ヒトゴトですから!」を読んだ取引先からビジネス系のご依頼があったりとか、料理本の解説漫画を描かせてもらったりとか色々やっていますね。もちろん自分で考えたストーリーを描いていくのも楽しいのですが、新しいことに挑戦できるのも大きな魅力だと思います。今はまだやってないんですけど、例えばweb漫画とか動画用の漫画とかにもチャレンジする可能性もあります。漫画家としてやっていくには色々な選択肢があると感じています。