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1兆円企業ソフトバンクはなぜ強い?“理想的なビジネスモデル”と言える理由

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4)アーム事業:売却を進めている段階

 アーム事業は英国の半導体関連メーカーArmを通じた事業です。同社はファブレス経営(工場を持たない経営)を展開しており、半導体を製造しているのではなく半導体回路およびテクノロジーの設計、プログラミングツールの開発を行っています。

 同社が設計した半導体はAndroid、iPhoneを含め、ほぼ全てのスマホに搭載されているため、世界のスマホ需要拡大を見込んでソフトバンクが参入したとみられます。2016年に全株式を買収する形で参入しましたが、2020年NVIDIA社に全て売却する契約を結んでおり、現在では売却を進めている段階です。

 売却はSVFの資金確保を目的としていると言われていますが、NVIDIAに出資するためではないかとも考えられています。

5)ラテンアメリカ・ファンド事業、その他事業

ソフトバンク

 ラテンアメリカ・ファンド事業は今期第1四半期から決算資料に含まれた事業です。

 人口が多く成長しているブラジル、メキシコを中心に投資するファンドで、銀行システムの開発企業やオンライン中古車売買のプラットフォーム、ECやブロックチェーン企業に投資しています。こちらもSVF同様、新技術に関連した企業を重点に置いていることがわかります

 その他事業は主にPayPayと福岡ソフトバンクホークスに関連した事業です。PayPayはセブン、ファミマ、ローソンなどコンビニ各社が対応しているほか薬局のウェルシア、飲食ではスタバや吉野家、くら寿司など大手各社が導入しています。

 2018年のサービス開始以降、テレビCMでの宣伝も影響し、2021年6月にはユーザー数が4000万人を突破したと発表しています。筆者も利用していますが、コンビニで小銭を用意しなくて済むのが非常に便利です。

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