ネットで話題の“メロンパンマスク”開発者は20歳子供。次なる目標は「利益3億円」
感染予防のためマスクが手放せない日々が当たり前になったが、そんななかメロンパンをそのままマスクにした「メロンパン製のマスクパン」がネットで話題を呼んでいます。
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発売元は、ドライヘッドスパ専門店「悟空のきもち」の実験ラボとして、2021年に創設された「悟空のきもちTHE LABO」。メロンパン専門店「Melon de melon」の協力を得た同商品は6月10日に発売され、「かわいい」「自分も食べてみたい!」などと反響を呼び、初回分が即完売しました。
実は、マスクパンはラボに所属する子供たちが考えた商品で、このラボは子供たちだけでアイデアを出し、商品を販売していく会社だそうです。今回はラボの主要メンバーでもある太田旭くん(20歳)と長谷川勇太くん(22歳)。そして「悟空のきもちTHE LABO」代表取締役永野弘樹氏に、マスクパンの開発経緯や子供たちが集まるラボについて話を聞きました。
メロンパンでマスクを作ったきっかけ
メロンパンをマスクにする考えは、大人ではまず考えられないことでしょう。一体なぜメロンパンをマスクにしたのか。太田くんはこう語ります。
「メロンパンの香りはずっと嗅いでいられるじゃないですか。メロンパンをマスクにしてしまえばそれが叶うのかなとラボの19歳の女の子2人が考えたのが最初です」
子供ならではのアイデアですが、「作りたいと思っても現実にするのが困難だった」とも。
「もともと『melon de melon』が好きだったので、そこでメロンパンのマスクを作りたいとお願いしました。ただ、伝わるまで時間がかかり、パン屋さんとしてのPRもできると説明して、ようやくわかっていただきました。口を覆うためにメロンパンのクリ抜きも大変だったので、たぶん怒っていたと思います(笑)」(太田くん)
第三者機関で安全性を確認
ここまでなら子供たちのお遊びで終わりそうですが、ラボの子供たちはそうではありませんでした。
「マスクの形をしているからには、ちゃんと機能も客観的に評価してもらいたかったので、製品性能試験を通すことになりました。最初のうちは『これはマスクじゃない』と言われて苦労しました。最終的には、第三者試験機関のユニチカガーメンテック研究所に依頼したところ、市販マスクとほぼ同じか、それ以上の飛沫防止機能があると判明しました」
マスクとして販売することが決定し、取材した6月末時点で2000個近く売れているそうです。
「パン屋さんに驚かれました。ただ、マスクパンを作るのにも限度があって、今は1人で200個マスクパンを作っている状態です。これ以上作ると腱鞘炎になるらしいので、あまり注文を受けないようにしていて、2か月待ちの状態になっています(笑)」
ちなみにマスクパンは、初日で黒字化。製品性能試験にかかった10万円の費用も回収されたといいます。その勝因を「ふざけているけど、真面目な要素もあるところが良かった」と、長谷川くん。