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とにかく明るい安村、“話題の歌ネタ”誕生の背景を語る「情けないおじさんが好きなんです」

暮らし

『有吉の壁』で見せる体当たりの芸が〈再ブレイク〉と話題になっている、とにかく明るい安村さん@yasudebu)。歌ネタでも「東京って凄い」「フリーダムまさ江」「ビッグアニー」など、名作を次々に生み出しています。

安村

とにかく明るい安村さん

 なかでも大きな話題になった『東京って凄い』は、「大都会の敗北者 安村昇剛」として、大人しかった自分が東京で裸芸をするまでの半生を独白スタイルで歌ネタにしたもの。2019年10月2日放送『有吉の壁12』の企画「ブレイクしそうなキャラ芸人選手権」で優勝し、昨年再放送されると、改めて反響を呼びました。

 有吉さんが「笑えてジンとくる」と評し、マツコ・デラックスさんも他番組で「泣ける」と言及。安村さんの「東京って凄い」が誕生したルーツを辿った前編に続き、後編では、具体的な歌作りのきっかけを語ってもらうとともに、安村さんが〈大切にしていること〉も明らかになりました。

 バリカンでまだらになった頭と、いつものパンツ1枚。その姿で、決死の形相をしながら「東京ってすごーい! 東京ってすごーい!」と叫び、北海道で控えめだった幼少期、親の離婚、そして上京……といった半生を振り返りながら、今では「恥ずかしげもなく/こんなことができる!」と踊り狂う2分弱のドキュメンタリーソングに、同番組MCの有吉弘行さんをはじめ、他の芸人も大絶賛。

 SNSでも〈芸人のブルース〉〈生き様を感じた〉〈沁みた〉など、安村さんの芸人魂に感じ入ったというが続出しました。

「東京って凄い」ができた背景

――歌ネタ「東京って凄い」ができたきっかけは何だったのでしょうか。

とにかく明るい安村(以下、安村):関西で『歌ネタ王決定戦』(毎日放送)っていうのがあって、優勝賞金が300万円なんです。昔、コンビ(「アームストロング」、2014年解散)で出て以来、ピンになってからはエントリーもしていなかったんですが、ふと、優勝賞金目当てに出ようかなと。

 エントリー数が多くないので、確率の高いギャンブルができると思って、2019年に歌ネタを作って考えて準決勝に出たのが、「東京って凄い」の元ネタです。

――なぜドキュメンタリー風に?

安村:僕は裸のイメージがあるので、まずは歌ネタも裸でやろうと決めたんです。それから何気なく、どうして裸で芸をするようになったんだっけって、生い立ちから振り返っていた時に、もうそれをそのままアカペラでドキュメンタリー仕立てにしたら面白いかなと。

 だって、自分の意志もなく、誘われるままに上京して、コンビをやってたんだけど解散して、一人で裸で変なことやってるって、もう意味分かんないじゃないですか。それで全く恥ずかしくない、これは東京のおかげだというオチです。

最初は全然ウケなかった

安村

「東京って凄い」の原型(とにかく明るい安村公式You Tubeチャンネルより)

――その時の手応えはいかがでしたか。

安村:『歌ネタ王』の準決勝で、「東京って凄い」をお客さんの前でやったら死ぬほどスベッたんですよ(笑)。

 でも、その時の映像をSNSで公開したら、芸人仲間が口々に「面白い!」って言ってくれて。1回ルミネtheよしもとでやった時もお客さんはウケなかったんですけど、裏で見ていた芸人たちは「面白い」って言ってくれたんです。

 そうだよなぁ、俺は面白いと思うんだけど、なんでお客さんにウケないんだろう、っていう話をしていましたね。

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