文書が苦手な人のためのメール術「報連相がうまくいかない」を解決
文書が苦手な人は報連相にパターンを
コロナ後、不利になった人の代表は、文書を苦手としている人です。コロナ前、対面がメインだった時は、持ち前の会話力で報連相をはじめとするコミュニケーションを円滑にこなしていた人が、コロナ後、メール、メッセンジャーなどの文書ツールが主体になってから精彩(せいさい)を欠いているという話を数多く聞きました。
そうなると、上司とのコミュニケーションもギクシャクしはじめ、結果的にコミュニケーション系の評価が下がってしまいます。このままでは、仕事もスムーズに進まなくなり、評価が下がったままになってしまいます。
文章表現力を磨くには地道な努力が必要ですが、文章の苦手な皆さんは「すぐに効く方法を教えて」という気持ちでしょう。そこで、そういう人には「パターンにはめる」ことをお勧めします。
報告は「結論、理由、データ」の3点セットで
報告、連絡、相談のそれぞれについて、お勧めのパターンを紹介します。
【報告のパターン】
・○○の件でご報告いたします
・結論から申しますと○○です
・なぜなら○○だからです(原因は○○です)(理由は2つあります。ひとつは~)
・裏付けとしてこういうデータがあります(こういう事実があります)
・今後、○○という対策を考えています(次の一手としてこういう対策が考えられます)
このパターンには、前述の「報告は結論から」という原則に加え、「結論、理由、データ」の3点セットで伝える「三角ロジック」という構成が埋め込まれています。
これに報告をあてはめていけば、良い報告になります。例を見てみましょう。これは、上司から自社のコールセンターのクレーム増について、原因分析を頼まれた部下の報告のサマリー部分です。
【報告例】
コールセンターのクレーム増加に関して報告します。結論から申しますと、クレーム増の原因は電話を受けるスタッフの技術力不足と考えます。なぜなら、クレームの理由が技術的な問題解決ができないことに集中しているからです。裏付けデータとして、クレームケースの分析グラフを添付します。
対策としては、2つ考えられます。1つは、スタッフに対する技術研修で全体の底上げをすること、もうひとつは問題の難度によって、フレキシブルに対応するスタッフを変えていく方法です。次に、その詳細を紹介します。