非モテ男5人がマッチングアプリに挑戦。それぞれが直面する課題<連載>
with担当・N谷:盛り上がる会話ができない
◆ N谷(30代)
マッチングした相手とトークを始めても、何をしゃべったら良いやら難しい。ネット上でチマチマと当たり障りないやり取りするより、3分間でいいから直接会って会話したほうが100倍相手のことが分かりそうなものだが、「すぐ会いたい」と男性側から迫るのは、警戒される可能性が高い。
「いいねありがとうございます! 字がキレイって色々トクしそうですよね! 笑」
相手のプロフィールをぱーっと眺めて目に止まったことを、とりあえず誉めることにした。この時マッチングした相手は、剛力彩芽に似たかわいらしい雰囲気で、両手でスイーツの皿を持って微笑んでいた。
フェミニズム的な妄念が頭をよぎる
「こちらこそありがとうございます。そうですね、お得かもしれません。頭が良さそうに見えるかもしれませんが、話すとバレちゃいます笑」
ああ、やはり女性というのはおバカキャラであるほうが、男性から可愛がられるのだろうか。そんな昭和じみた古い価値観に、彼女は無意識のうちに合わせているのかもしれない。
まったく同じセリフを男性が発したら、また違うイメージになるだろう。かわいいというより、単純に頼りないヤツと感じるはずだ。自分のことをあえておバカキャラっぽく形容する彼女は、男性社会の被害者かもしれん。
……なんていうフェミニズム的な妄念が一瞬、頭をよぎったが、考えすぎか。にしても、会話のとっかかりがない……。