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コロナで活気づいた高円寺の「意外な場所」人気芸人&構成作家が語る

暮らし

日本人が抱く間違ったインドをイメージ

高円寺チャンネル

鬼越トマホーク坂井さん

――「高円寺チャンネル」の演出やテロップは何か参考にしたものなどはありますか?

なんぶ:ドンピシャのはないですけど、イメージしてるのは、日本人って外国の人がなんとなくのイメージで作った間違った日本観が結構好きだと思うんです。そういう感じで、日本人が抱えるなんとなく間違ったインド観を音にも入れこんで。

坂井:それが高円寺観か。高円寺はバンドマンやヒップホップもゆかりがある土地で、昔、なんぶが数人の芸人を集めて「高円寺WALKAH」っていうラップグループをやってて、意外に楽曲の評判も高かったですよ。もぐらや刺身も参加してて、ラップ上手い。

なんぶ:いつか何かのときに役立つかもしれないと思って、MVなどは消さずにとっておいてます 。あと参考にしたYouTubeチャンネルでいうと同期芸人がやっている「アカボシマシマシTV」かもしれないです。 ラーメンを淡々と食ってる動画を撮って、感想はまた別で撮るっていう見せ方はいいなと。

坂井:それ「SUSURU TV.」がだいぶ前からやってるけどな。

なんぶ:てことは、「SUSURU TV.」をパクった「アカボシマシマシTV」をパクったのが「高円寺チャンネルです」(笑)。

竹原ピストル、水道橋博士…遭遇した有名人たち

高円寺チャンネル

――お二人が高円寺で著名人と遭遇したエピソードなどは?

坂井:水道橋博士とかは見かけますね。あと、ゾマホンね。いつ会っても電話してる。夜中でも。

なんぶ:たしかに。あとはクリトリック・リスだ! とかはあります。結構、一見だと入りずらいバーとか入ると、竹原ピストルさんの常連店だったり。

坂井:山形料理居酒屋「まら」の社長がいろいろなアーティストと仲良くて、銀杏ボーイズの峯田和伸さん とかGOING UNDER GROUNDの松本素生さんとか、高円寺っぽい人たちの人間交差点みたいな感じになっているかも。峯田さんも山形出身なんで。高円寺は第二の故郷感があるのか、ほかの街に移ってもフラッと来ることが多い。

なんぶ:売れないときに住んでたのを思い出すというか。有吉(弘行)さんとかも高円寺好きらしいですから。

坂井:年取ってもタトゥー入って、ギター担いでる人とか見ると、落ち着くというか、「俺、芸人やってていいんだ」って思うよな。

なんぶ:気合いの入ったモヒカンで決めてる人もいますしね。

――新しいものだけじゃなく、文化もしっかり受け継がれてる街という感じがします。

坂井:高円寺って寺町で、昔からあるお店が美味しかったりとか。古くからある「信濃」っていう蕎麦屋にも、タトゥーまみれのモヒカン頭が行って、そばをすすれる街ですよ。

なんぶ:あと歴史で言うと、高円寺村と阿佐ヶ谷村って仲が悪かったらしくて。中野駅と荻窪駅の間にもう1つ駅を作るってなって、阿佐ヶ谷駅ができるのに高円寺村が反発して、両方作っちゃったらしいです。

――今も阿佐ヶ谷にはライバル意識が?

坂井:ないですね。食べログの平均点でも、たぶん阿佐ヶ谷のほうが上でしょう。ただ高円寺の夜中はボロ勝ちしてるから。阿佐ヶ谷の夜20時は高円寺でいうと夜中12時からです。

なんぶ:ゴールデンタイムが違うから、戦ってる土俵から違いますね。

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