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PS5が早くも入手困難に。買い時はいつなのか

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ライト層からすると値段が…

PS コントローラー

 はじめに「低価格」と述べたPS5だが、それはあくまでも「性能に対して割安」という話であって、やはりホビーとしては高級品の部類に入る。とりわけコロナ禍が直撃した世帯からは、「ゲームに5万円なんて考えられない」という声も聞かれる。

 2006年に発売されたPS3は、当初5万9800円~(+税)という高価格で世に出たこともあり、日本国内ではあまり普及しなかった。もっとも世界的には売れ行きが良く、ソニーはこの時期、ゲーム事業の軸足を本格的に海外に移すことになる

 同時代には幸いにも、「プレステ文化圏」の入り口が別に用意されていた。携帯ゲーム機の「プレイステーション・ポータブル(PSP)」である。2万円前後という価格でニンテンドーDSとシェアを競いつつ、『モンスターハンター ポータブル』などの大ヒット作を輩出している。

 しかしPSP後継機の「PS Vita」はすでに終売となっており、現在のソニーに安価なポータブル機のラインナップはない。これにより、低年齢層やライトゲーマーを「プレステ文化圏」に招き入れるチャンネルは不在となった。90年代に“子ども”として初代プレステを愛していた身としては、どうにも口惜しく思うところだ。

果たして真の買い時は?

 財布に余裕があり、4K解像度のリアルなFPSを遊びたいのなら、PS5は間違いなく“買い”の商品だ。買おうと思って買えるわけではないのが悔しいところだが、躊躇する理由はまったくないだろう。

 逆に、リアル系のFPSやアクションというゲームジャンルにそこまで魅力を感じていないのなら、焦ってPS5を買う必要はないし、将来的な値下げを待ってもいい。とりわけライトゲーマーならば、「プレイステーション クラシック」などの“ミニ系ハード”を買ったほうが有意義かもしれない。

 なお、キラータイトルとなり得る新作『FF16』の発売日は未定だが、同作の発売に前後して、品薄の“山”が再度現れるのではないかと予測できる。『FF』シリーズのファンならば、定価で買えるタイミングをしっかり見定める必要がありそうだ。

<TEXT/ジャンヤー宇都>

「平成時代の子ども文化」全般を愛するフリーライター。単著に『多摩あるある』と『オタサーの姫 〜オタク過密時代の植生学〜』(ともにTOブックス)ほか雑誌・MOOKなどに執筆

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