“自撮ラー女子”りょかちの副業論「楽しいを全力でできる環境作りを」
フォロワーを増やすテクニックとは?
――やはりSNSも活用して、つながりを広げていくべきなのでしょうか?
りょかち:もちろんです! 自分の今のフェーズを意識しながら活動していくと、スルスルと昇っていけると思いますね。たとえば、Twitterにしても、フォロワー0~1000人くらいのときは、自分の専門のカテゴリを意識してどんどん有益なツイートをしていく。
そうすると、そのカテゴリで影響力が自分よりも上の、1万フォロワーの人とかにリツイートしてもらえたりして、そのカテゴリでの認知度が上がっていくと思いますね。それを繰り返しながらフォロワー数を1000~2000人まで上げていくのがいいかなと。
――SNSのフォロワー数を増やすコツがあれば教えてください。
りょかち:今日からできる小ワザとしてはモーメントにのることを意識して書くといいかもしれません。
たとえば、オリンピックのときなら「羽生くんにこういうことがあった」なんてツイートがたくさんリツイートされたりしていましたね。みんなが「今、この瞬間」興味がある話題についてのコンテンツのほうが数値が伸びやすいのは当然です。
モーメントのツイートは自分の意識しているカテゴリの外側の人たちに声が届くので、幅広い影響力を持ちたいなら効果は大きいですね。その後は、カテゴリを増やしたり、影響力を持ち出したうえで、あこがれの人との会話にどんどん挑戦していくのがいいんじゃないでしょうか。
――りょかちさんは本業と副業を続けることで、世界がどんどん広がっていると思いますが、今後はどんな働き方をしていきたいですか?
りょかち:いや~、本業も副業も大きな野望はないかもしれません。今までと同じように、本業と副業のシナジーを保っていきたい。「りょかち」という資産を使って、本業を強化していきたいです。
夢と呼べるようなものは、どちらかといえばプライベートにあるんですよ。結婚して子供ができたら、今の本業を一時的にすっぱりとやめてもいいかもしれないと思ってます。本業は母親、それと自宅でできる範囲の副業という組み合わせでやっていきたいんです。親としての経験が文章に生きていくだろうし、人生のステージに合わせて、本業と副業の組み合わせを変えていきたい。今は彼氏がいないので、そこから始めないといけませんが(笑)。
――バリバリに仕事をしていくのかと思っていたので、正直なところ意外です。
りょかち:1992年生まれなので、小さいときから不況の中で「何があるかわからない(悪い意味で)」と言われて育てられてていますしね。現実に、今は大企業に入っても20年先まで存続しているかはわからないし、仕事自体がAIに取って代わられてしまう不安もあります。このあたりの危機感は男女ともに同じなのではないでしょうか。
だから副業をもつことで、普通の会社員では持てない安定というのを確保したいですね。しかも、女子のキャリア形成はハードモードだと思うんです、一度、会社からドロップ・アウトしたらもう戻れない、戻れても低収入になってしまったりするじゃないですか。
仕事だけに偏るのではなく、かといって家庭にこもるでもなく、バランスよく働いていきたいという思いがあります。それこそ仮にシングルマザーになっても、自分の稼ぎで立っていけるような。自分の裁量で人生を決めていけるようになりたいですね。
【りょかち】
1992年、京都府生まれ。IT企業の社員として働く傍ら、通称「自撮ラー」を名乗り、SNSに自撮りをアップし続ける自撮り女子。若者文化やセルフィーアプリに関心を持ち、自撮りを始めとするインターネット文化についての取材も多数受ける。Twitter @ryokachii
<取材・文・撮影/江沢洋>