政府が推進する「ワーケーション」は可能?20代男子100人に聞いた
「ワーケーションは不可能」が約8割
ワーケーション推進の是非を問う質問に対する回答は、賛成と反対はほぼ同数という結果でした。この点だけ見ると、ワーケーションの推進には可能性がありそうです。しかし、実際にワーケーションを活用できるかという質問への回答を見ると、なかなか一筋縄ではいかなさそうな現状が垣間見えます。
「あなたの仕事でワーケーションは可能か不可能か」という質問に対して、可能と答えた人はわずか24人。全体の8割近くにおよぶ76人がワーケーションは不可能と回答しています。
そして活用できない理由として、そもそもワーケーションが不可能な仕事環境であるということがもっとも多くあげられています。
「押印などの作業があるから」(営業職)、「出勤しないといけない仕事だから」(不動産業)、「現場にいなければならないから」(作業療法士)など、多くの人が職務上の理由からワーケーションを活用することができない現状があるようです。
ワーケーションはリモートワークが前提
一方、可能と答えた人の多くは「テレワークでもきちんと仕事が回っているから」(保険アナリスト)、「自己裁量が大きいから」(研究職)など、現在もテレワークが実現できていることを理由にあげていました。
職業で見ると、ワーケーションが可能と答えた人はエンジニアやコンサルなど、デスクワーク主体の人が多く、不可能と答えた方では、営業職、福祉、飲食店などリモートワークへの移行が現実的には困難な人が多く見られました。
本記事で紹介したふたつの質問に対して、ワーケーションに賛成でかつ、実際に可能と答えた人の数は19人と、全体の5分の1以下まで減少してしまいます。ワーケーションに賛成していても、実際には不可能という人が可能な人よりも多いのが現状のようです。
新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが推進されたといっても出勤が必要な仕事は数多くあります。そして、20代男性ではまだまだ出勤を必要とする環境で働いている人が多く、ワーケーションが定着するまでの道のりは簡単なものではないかもしれません。
<TEXT/菅谷圭祐>
【調査概要】
調査内容:「ワーケーション」についての意識調査
調査期間:2020年8月5日
調査対象:全国の20代男女100人
調査方法:株式会社クロス・マーケティング「QiQUMO」によるアンケート調査