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明日は我が身?ビジネスマンが知るべき「SNS炎上リスク」と対処法

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 一方で、有名人だけではなく、一般人の炎上事例もあります。以下に主な事例を紹介します。

■居酒屋店員
 ある居酒屋でアルバイトをしている店員が、故意に通常よりもウイスキーの量を多くしたハイボールを提供し、女性客を「KO」した(酔い潰した)という内容をTwitterに投稿。「急性アルコール中毒になったらどうするのか」「性暴力を助長している」などの批判コメントが殺到しました。

■公務員
 ある市町村の職員である女性が、停職中にもかかわらず旅行に行って楽しんでいる写真をFacebookに投稿。住民から「停職中なのに不謹慎なのでは」といった批判が相次ぎ、厳重注意を受けたものの、翌年も同じような投稿を繰り返し、懲戒免職処分となりました。

政治、宗教……炎上しやすいテーマとは

麻生太郎

麻生太郎氏 世界経済フォーラムにて photo by World Economic Forum CC BY 2.0 

 次に具体的に炎上しやすいテーマについてですが、インターネットが普及する以前より、人が集まる場所で「政治」「宗教」「思想」の話は避けたほうがよいと言われていました。

 なぜならどの話題も意見の対立が起きやすいからです。そのほかにも「国籍や性別に関係するもの」「過去の発言との不一致」は、炎上しやすいといえます。

 もちろんそういったテーマであっても、さまざまな立場の人に配慮した上で発言するのであれば、炎上する可能性もそれほど高くはなりません。

 しかし、なかには「どうしてこの発言が炎上するのだろう」と思わざるを得ないケースもあります。「何で炎上するかは誰にもわからない」と思っておいたほうがいいでしょう

個人がSNSで炎上せず発信する方法

 ここまで、炎上という「SNSの負の側面」を詳しくご紹介してきましたが、だからといって「SNSはやめておこう」となるのはもったいないことです。

 SNSを通して、普通ではつながることのできなかった人たちと出会ったり、自分を応援してくれる人を増やしたりできます。SNSでの出会いが仕事に役立つことも少なくありません。有効に使えばSNSは自分にとって大きな武器になるのです。

 炎上のリスクとうまく距離をとりつつ、SNSをビジネスマンとして活用していくための心構えをご紹介します。

 まずはSNSで自分の意見や情報を発信していくにあたり、「炎上は好ましくはないが、必ずしも絶対にダメなことではない」と理解しましょう

 もちろん犯罪行為や社会的規範から外れた行為は絶対にNGですが、自分の専門分野において本当に信念を持って、論争的な発言をするのは悪ではありません

 どんなに正当なことを言ったとしても100人が100人とも賛同するほうが稀であり、SNS上での影響力が大きくなるほど、反対意見も増えます。批判に耳を傾けることも大切ですが、気にし過ぎないことも重要です。

「インターネット=パブリック」だと考える

 仮に知り合いしか閲覧できないSNSアカウントに投稿した内容であっても、それが拡散される可能性がゼロだとは言い切れません。

 また、基本的に一度でもネット上に投稿したものを完全に削除することは不可能です。悪意を持った人がスクリーンショットを取って拡散すれば、それは永遠にインターネット上に残ることになります。

「インターネットに投稿する」。それはオープンな場所はもちろん、クローズドな場所であったとしても、常にパブリックであることを意識しましょう。

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