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「転職活動で最初にすべき2つのこと」元メガバンク人事が断言

学び

転職に必要な「考えを伝える」能力

――転職に必要な能力を挙げるとしたら何でしょうか?

ただの元人事:まず最初に挙げるなら2つ。思考力と言語化力ですね。噛み砕いて言うと、他人に「なんで上手くいったか、すごくわかりやすく伝える」能力です。日頃から、上手くいった仕事に対して「なんて上手くいったか」考え、それを「わかりやすく伝える」ことを意識する事が大切です。

 それを意識していれば、次の会社でマネジメントを任せることをイメージした時に、部下とか後輩を持たせても「どうすれば上手くいくのか」を伝達できる。人を育てることができる期待感があります。たとえば、仕事が上手くいってない人に、上司が「何でできないんだ! とにかく行ってこい!」じゃなくて、自分の経験から「これをすると仕事がうまく回るようになるよ」って具体例を、落とし込めるかどうか。

 自分で考えられる力があって、なんで成功したのかを人にわかりやすく伝達できる人は、面接官を口説けるようになるし、3〜5年後に、プレイヤーだけじゃなくてマネジメントする側として部下を育てることのできる能力、可能性を見せられると思います。

「なぜうまくいったか」考える

面接 就活

――転職が成功する人に共通する部分はありますでしょうか?

ただの元人事:「成功体験を持っている人」「自分で考えられる人」は強いですね。

 まず、成功体験ですが、胸を張れるような成功体験がある人は面接の時にも自信になりますし、成功体験のつくり方を知っているので、転職先でも活躍できる確率が高いと思います。

 だからこそ今、目の前にある仕事をしっかりこなして、小さなことだとしても成功体験を積んでいくことが大事です。

 次に、自分で考えられる人について。今どきの仕事って良くも悪くも効率化が進んでいるので、究極論として、自分で思考しなくても日々の業務ってこなせてしまいます。そうすると、いざ面談すると、自分で物事をゼロから考える力が弱かったり、志望動機を自分でつくれなかったりすることも。

 なかには運良く仕事で数字が出たとしても、詳しく聞いてみると、「何も考えずにがむしゃらにやってきた」という人もいます。なぜうまくいったのか、なぜうまくいかなかったのか、自分なりに考えられる人が、次にも活かせるのだと思います。

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