残念な英会話「How are you?」外国人と会話でつまづかないコツ
英会話の授業で必ず学ぶのが、How are you? という質問と、それに対するI am fine. Thank you.という返答。
意外にも、久しぶりにあった人にはHow have you been? と聞いたり、仲の良い友達にはカジュアルにWhat’s up? と聞いたりもします。しかしHow are you? は電話でも使える表現なので、便利な表現には間違いありません。
I’m fine.=「私は元気です」で本当にあってる?
ただ、I’m fine.を「私は元気です」と暗記していると、思わぬ誤解につながることも。
辞書でFineを調べると、「洗練した」などという表現が並んでいるので、とてもポジティブな単語と思いがちです。しかし日常会話において、Fineは「合格点」程度。
He did fine on the test.と言ったら、そのテスト結果は95点や100点ではありません。合格ラインぎりぎりというわけではないですが、決して目を見張る点数でもありません。
同じように、手料理に対してThis tastes fine.というのは絶大なる褒め言葉とはなりません。美味しいけれど、一流シェフの料理からは程遠いです。
従って、How are you? に対してI’m fine.というのは「悪くないけど、絶好調でもない」というイメージです。無理に元気を装っていたり、相手に心配させたりしないために、とりあえず「元気だよ」と言うときなどには、I’m fine.が適しています。
「How are you?」どう答えるのが正解?
似た表現に、I’m ok.もあります。
I’m fine.はI’m ok.よりは元気そうなイメージです。仕事で作った資料に対して、上司がThis is fine.とかThis will be fine.と言ったら「この資料で用は足りる」程度の評価です。できる部下なら、What else can/should I do?「他に何をすればいいですか?」とフォローアップをするかもしれません。
それでは、How are you? に対して、I’m fine.の他にどのような答え方があるでしょうか?
I’m good.やI’m great.は簡単に使えそうですね。I’m doing well.も良いですし、I’m excellent.という答もよく耳にします。
ただ、How are you? という質問自体が儀礼的なものです。
ですから、あえてI feel very energized today.「とても活力に満ち溢れています」など細かく答える必要もありません。I’m good.やI’m fine.を臨機応変に使い分けながら挨拶をすればよいでしょう。
コミュニケーションで大切なのは、I’m fine.の後にどう会話を続けるかです。
「午後の会議頑張ってね」と付け加えることができれば、相手のことを気に掛けているというメッセージが相手に伝わるでしょう。このような気遣いが、コミュニケーションを潤滑に進められるはずです。
<TEXT/木内裕也>