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「リモート体験入社」できる転職サイト、入社後ギャップはないのか?

学び

 転職において、採用のミスマッチや入社後のギャップを防ぐために選考過程で職場見学・体験入社が行われる。

体験入社

「体験入社」を導入している株式会社Voicyでの一コマ

 2019年11月に設立されたばかりの転職支援サービス「株式会社体験入社」は、そうした入社後のマッチングを第一に考えた取り組みをしており、企業コンセプトの一環として、今年3月から「リモート体験入社」を実施。コロナ禍に悩む企業や求職者の利用が増えているという。

 今回は株式会社体験入社の代表取締役社長・松本聖司氏に、話題のリモート体験入社とアフターコロナの転職市場の動向について話を聞いた。

「入社後」を見据えたサポートを

 リモート体験入社という一風変わったサービスを開発した松本さんだが、もともとは人材業界に身を置いていた。

「人材紹介サービスいうのは、求職者さんの採用が決まってから売り上げが発生するので、転職エージェントによっては、求職者さんと企業様のマッチングよりも採用を決めること(売り上げの確保)がモチベーションになってしまう場合もあります(もちろん、マッチングを大切にしている転職エージェントもいます)。

 私自身、体験入社を立ち上げる前から人材業界に身を置いており、徹底して求職者さんの立場を第一に考えられない仕組みに課題を感じていました。ならば求職者さんの立場に徹して『入社後』を見据えた転職サポートのお約束ができないものかと考え、この体験入社のサービス開発・設立をした次第です」

リモート体験入社を行うメリット

松本聖司氏

株式会社体験入社の代表取締役社長・松本聖司氏

 通常の体験入社では、半日~1日程度の職務体験・職場見学、そしてワークサンプルテスト(実際の仕事を体験してもらい求職者のスキルを測るテスト)などを行うのが一般的。これがリモート体験入社を選択するとどうなるのか。

「リモート体験入社を行うメリットは、求職者さんと企業様の双方が採用前にスキルフィット(職務に必要なスキルの適合度)カルチャーフィット(価値観の適合度)の確認をオンラインでできることです。

 ワークサンプルテストのような課題提出もリモートで対応可能ですし、組織風土や実際にどんな人たちが働いているのかなどもチャットによるコミュニケーションやミーティングの参加などで確認ができます。やはりまだコロナ禍の影響もあるので、求職者さんのスキルフィット、あるいはカルチャーフィットの不安を解消するため、オンラインで行えるリモート体験入社には力を入れています」

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