新型コロナで「最も検索されたサイト」は?行動ログで明らかに
新型コロナでデジタルシフトが鮮明に
繁華街につきものだった大音量の街宣トラックはなりを潜め、UberEatsスタッフの姿だけがうっすら人の息吹を感じさせてくれる昨今。3月のユーザー行動ログからは、仕事、買いもの、食事、娯楽といった生活の営みのデジタルシフトが鮮明です。
在宅時間が増えた分、テレワークと動画視聴などで固定インターネット回線利用が増え、反対にモバイル通信量は減っているそうです。
以前の記事「PayPayが独走するスマホ決済」で、ETCを法律で義務化したシンガポールの高速道路にはゲートがないと紹介しましたが、この事態でようやく首都高の一部料金所がETC搭載車限定の運用に切り替わりました。
また、手続きの脱ハンコ処理や携帯電話の位置情報利活用など、デジタル行政へ向けた取組みも、必要に迫られたいまを機に加速すると期待されています。
これからの社会設計を議論すべき
コロナ禍後の社会は、単なる現状復旧でなく、コロナウィルス(あるいはコロナウィルス的なリスク)とともにある、「ウィズコロナ」を前提にした設計が必要といわれます。
人びとが戻った繁華街における広告媒体は、本当に街宣トラックが最適なのか。モノやサービスそして価値の管理、提供手段はどうあるべきか。都心部の狭い住居で効率的な働き方は本当にテレワークなのか「痛勤」のほうがベターなのか。
全ての人びとに共通の解はないのかもしれませんが、誰ひとり置き去りにしないよう、かつ、せっかくオンライン対応した各種手続きが捺印だけのための痛勤に退化しないよう、じっくり議論すべきときなのではないでしょうか。
<TEXT/清水響子>