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新型コロナで、海外の日本人留学生も生活苦。「アベノマスクは現地でも話題です」

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カナダでも「アベノマスク」が話題に

カナダ

イートインスペースに誰もいない海外のドミノピザ

 また、外出については職場への通勤、スーパーや飲食店などへの買い物が許されている。

 スーパーなどでは、ソーシャルディスタンスの徹底により、店舗内の人口密度が制限。入店まで前後の人と2メートル間隔を空け、20〜30分並ぶそう。とはいえ、「気晴らしとしては、買い物に行く際の外出くらいです」と語る。

 あわせて「情報レス」が大きな悩みという山村さん。10年以上カナダに住む永住権を持つ日本人に話を聞くなどして情報収集を行っているそうだ。

「カナダに来て9か月というワーキングホリデービザ渡航者の友人も、今回の騒動を受け、働いていたレストランを解雇となりました。しかし、前年度の所得に応じて条件や上限付きで失業保険を得ることができて『少し余裕がでた』と話していました。

 日本でも10万円の普及がやっと決定したそうですが、日本政府のマスク2枚配布は、カナダの日本人のあいだでも話題に上り、対応の内容やスピードの差にがく然としていました」

皆の関心は「アフターコロナの時代」に

カナダ

入店制限を説明する張り紙

 それもそのはず。カナダ政府は3月24日段階で、給付金の配給自体を与野党満場一致で決定。2週間後の4月6日には給付を開始し、カナダ市民および永住権取得者は月2000ドルを得ている。

 また、給付対象者も、当初は厳しい制限があったものの「前年度5000ドル以上の所得を得ている」「全国民、永住権所得者で15歳以上を対象」と、細かいディテールは進行形でアップデートされている。

「人々が一番不安に思っていることは、今後予想される失業率の上昇、中小企業の倒産による不況です。公共施設等の閉鎖、自宅待機に対しての補償金、国交の封鎖といった措置が迅速に行われたため、街の人々は比較的落ち着いて、コロナウイルスの収束に向けて、協力しあっている印象を感じます。もはや皆の関心はアフターコロナのフェイズにあると思います」

 とはいえ、カナダ国内の感染者の数は決して減っているわけではなく、今でも毎日1000人以上の新たな感染者が発表されている。

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