上司の「フェイスブック友達申請」を後を引かずに断わるには?
知っているようで意外と知らない社会人のビジネスマナー。社会人になりたての頃ならまだしも、入社して3年過ぎても知らなかったり、間違ったマナーを覚えていたりすると、思わぬタイミングで恥をかくことになりますよ!
今回は「SNSでのマナー」について、 企業研修やコンサルティング、メディア出演、NHK大河ドラマや映画のマナー指導なども行い、ビジネスマナー本では異例の28万部突破『お仕事のマナーとコツ』(学研)などの著書監修本が、90冊以上もあるビジネスマナーコミュニケーションのプロ、西出ひろ子氏に話を聞きました。
取引先や上司からも!お友達申請
今や私たちの生活や仕事に欠かせないと言っても過言ではないSNS。特にフェイスブックは実名での登録が前提であるため、ビジネスマンの利用者も多く、それと同時に、他人のアカウント探しも容易に行われてしまいます。
そういう意味において、突然、取引先の人や、会社の上司や先輩から「友達申請が来た」という話がよくあります。ところが、プライベートの目的でフェイスブックを使用していた場合、仕事関係者からの友達申請に「正直なところ、迷惑で……」と困惑している人も多いです。
職場や仕事上の関係を考えた場合、なかなかお断りすることもできない。しかし、プライベートで使用している中に、仕事関係者の投稿が入ってくるのも違和感が……と悩む人からの相談は私のところにも寄せられます。
取引先や上司からの申請に対し、今後の関係を考えてお断りしないほうが良いと思うなら素直に承認すればいいです。一方、やはり公私の区別はつけたいと考えるなら、承認はしない方向で、お断りの連絡をすることになります。
上司の友達申請…上手な断り方は?
相手の要望にNOを伝えるときには、文字だけのコミュニケーションだと受け取り方によって、マイナスな感情を抱かせる可能性があります。ベストな断り方はその次に対面で会うタイミングです。続いて電話などの口頭で伝えるほうが誤解を生じることなく安心です。
伝え方としては「お友達の申請を頂戴しており、ありがとうございます」とまずは御礼。続いて「大変申し訳ないことに、フェイスブックは、プライベートの友人たちとの近況報告の場になっており、かえって、○○さんにご迷惑をおかけするようなことになるのは避けたいので……」という具合に、伝えてみましょう。
きっと、何かを察して、大人の対応をしてくれることでしょう。もちろん、上記のセリフは、メールなどの文字のコミュニケーションにも使えますので、どうしても会話だとうまく言えない人は、その方法を試してみてください。
もっとも行なってはいけないことは、そのまま放っておくことです。人は、無視をされることがもっともつらいもの。特に、取引先や上司であればなおのこと、そのままにしておくことは得策ではありませんから、要注意です。
<TEXT/西出ひろ子>