プロ野球「1億円プレイヤー」最年少は巨人・岡本和真、最年長は…
大卒27人:全盛期での大型契約、メジャー帰りも
昨年の契約更改では2人の選手の大型契約が話題を呼んだ。
福岡ソフトバンクホークスの柳田悠岐、楽天の則本昂大の複数年契約だ。7年というこれまでほとんど見られなかった長さの契約を結んでいる。内容はそれぞれ異なるが、その年数からもチームへの生涯所属を貫く覚悟が見てとれる。
両選手とも早くから主力として活躍し、大台到達からもすでに数年が過ぎ、現在最も脂がのっている時期だ。メジャー移籍も有力視されていたが、今後も日本でプレーを見れることはファンにとっても喜ぶべき決意だ。そして同様の契約を結ぶ選手・球団が今後、新たなスタンダードとして増えてくることも十分に考えられる。
また、大学からプロ球界入り、日本で活躍の後、メジャーリーグでの戦いを経験し再び日本でプレーを続けるベテランも。ソフトバンクの和田毅は昨年、1軍で2シーズン振りとなる勝利を挙げ、日本シリーズでも日本一が決定する第4戦で先発。
早大で和田の後輩である青木宣親(ヤクルト)は一昨年の日本復帰以降、今なおレギュラーとして高い技術を披露し続けている。40歳を目前にしながら、その豊富な経験を第一線で活かし、チームに貢献していく。
社会人出身18人:ベテランたちの戦いは
今年で31歳を迎える秋吉亮(日ハム)は自身2度目の大台(1億円)に乗せている。
大学から社会人を経て、2013年のドラフトでヤクルトに入団。2017年にはWBC代表にも選出されるも、一昨年オフにトレードで日本ハムへ。一時は思うような成績が残せなくなるものの、昨シーズン、自己最多の25セーブを挙げる活躍で再び1億円プレーヤーに「復帰」を果たした。プロ7年目の今季も守護神として味のある投球が期待される。
同じくパリーグでは、オリックス・バファローズの増井浩俊は移籍2年目だった昨季18セーブの数字を残すも、防御率は自己ワースト。クローザーとしての安定度を欠いたシーズンとなった。36歳となる今季、6シーズンぶりのAクラス入りへ向け、踏ん張りをみせられるか。
セリーグでも新天地へ移ったベテランが2シーズン目を真価を問われる。プロ11年目の35歳、広島東洋カープの長野久義は低迷からの復活を期す。巨人から移った昨シーズンは不振にあえぎ、チームも連覇を逃した。自身の年俸も下落(2億円→1億7000万円)するなか、ペナント奪還へ向け、カープでの2年目に懸ける。
増加する「億」を手にするプレーヤーたち
今季、新たに1億円プレーヤーの仲間入りを果たした日本人選手は20人(再到達を除く)。
総勢78名の年齢の内訳をみると、20代が27人、30代は49人、40代が2人という内訳であり、最年長は阪神タイガース・福留孝介の42歳(1億3000万円)だ。
インフレが進む時代背景もある中で、1億円以上の年俸を稼ぐプレーヤーが年々増えているのは、グラウンド上での活躍が正当に評価されている結果とも言えるのではないだろうか。
<TEXT/佐藤文孝>