プロ野球「戦力外通告」から意地を見せた5人。開幕戦ホームラン3発、リリーフで復活…
今シーズンオフもここまで100人を超える選手が戦力外通告を受けている。現役続行を希望する選手も少なくないが、グラウンドに戻ってこれるのは、ほんの一握りだ。
2019年11月には12球団合同トライアウトが行われ、さらには清原和博氏が監督を務めたことでも話題を集めた「ワールドトライアウト」も開催されている。いずれも対象となるのは、厳しい現実を突きつけられながらも、プロとしてプレイする意志を持ったプレーヤーたちだ。
言うまでもなく、「戦力外通告」は選手生活に幕を引くには決定的なきっかけではある。しかし中には少ないチャンスを生かし、ふたたび這い上がった選手も存在する。
現役を続ける「元」戦力外選手たち
かつて横浜DeNAベイスターズを戦力外となった経験を持つ東北楽天ゴールデンイーグルスの福山博之は今オフ、支配下登録から育成契約へ移行し、新シーズンを迎えることとなった。
小柄ながらも、マウンド上で跳ね上がるような力強いフォームから勢いのあるボール投げ込み、楽天ではリリーフエースに登り詰めた。移籍初年度の2013年には球団初のリーグ優勝にも貢献、その後4年連続で60試合以上の登板を果たし、救援陣の軸としての地位を確固たるものに。
2019年は右肘と右肩の負傷もあって、出場はシーズン序盤のみにとどまった。来シーズン、一軍のマウンドを目指し、「再び」再起を図る。
同じく楽天の久保裕也も来季の契約を結んだ。読売ジャイアンツ時代には登板数が年間70試合を超えたシーズンもあり、セットアッパーとして存在感を放った。
だが2015年に戦力外を告げられると、2016年にはDeNAへと渡るが、その年のシーズンオフにまたもや戦力外を通告される。そしてトライアウト、キャンプ参加を経て、2017年からは現在の楽天のユニフォームを着ることに。
以降の3年間、救援で安定した投球を披露し続けており、通算500試合登板も達成。来シーズンには40歳を迎える中、試合中盤における貴重な存在としてまだまだその輝きは失われてはいない。