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「ワークマン」ブームを的中。『日経トレンディ』ヒット予測の裏側を聞く

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思いがけずにヒットした「ポケトル」

ポケトル

ポケトル。ステンレス製のマグボトルで容量は120mLと約コップ1杯分

――ランキングから外してしまったものの、編集部からみて思いがけずにヒットしたものはありましたか?

佐藤:容量120mlの小型ステンレスボトル「ポケトル」ですね。一部の編集部員が「絶対に流行る」と主張していたのですが、そこまでと思わず、ランキング以外のコーナーで紹介したんですよ。

 バッグ自体が小型化しているトレンドもあり、ワンショット分のドリンクを複数持ち歩くというスタイルが女性層を中心に浸透していったのですが、ここまでのヒットを予想しなかった理由は男性視点で判断してしまったこと。編集部は男性が多いので、女性からの視点で情報を見極める難しさは課題のひとつでもあります。

 また、2019年のヒット商品として2位に「タピオカ」が入ったのですが、ブームが何年かに渡って続いている商品も選ぶのが難しいです。そのあたりは客観的なデータを大前提としながらも、これまでの経験や勘を頼りにどう選ぶべきかとせめぎ合っています。

2020年は「ウラジオストク線」に注目

――今年も来年に向けた「ヒット予測ランキング」が発表されましたが、なかでも特におすすめしたいものは何でしょうか?

佐藤:個人的には28位に選んだ「ウラジオストク線」に注目しています。2月以降、JALやANAなど各航空会社が成田空港からウラジオストク(ロシア)までの路線を就航開始すると発表しています。

 現在分かっている範囲では座席数や便数が限られているものの、手軽にヨーロッパ的な雰囲気を楽しめる渡航先としてはもちろん、マイル会員が特典航空券の消費先として活用するのではないかと見込んでいます。

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 長年の経験により培われたノウハウと、日頃からの綿密な情報収集により作られている『日経トレンディ』による「ヒット予測ランキング」。昔から「来年のことをいえば鬼が笑う」とよくいわれますが、果たして結果がどう出るのか。トレンドの流れに注目しておきたいところです。

<取材・文/カネコシュウヘイ>

フリーの取材記者。編集者、デザイナー。アイドルやエンタメ、サブカルが得意分野。現場主義。私立恵比寿中学、BABYMETAL、さくら学院、ハロプロ(アンジュルム、Juice=Juice、カンガル)が核。拙著『BABYMETAL追っかけ日記』(鉄人社)。Twitterは@sorao17

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