仕事に悩む同僚を励ますときの英会話「まだまだできることはあるよ」
もちろん、There is a limit for what you can do.とか、You cannot do everything.と言うことも可能です。間違えではないですが、「いかにも日本語を訳したな」というのがわかってしまう表現。
多くの通訳者や翻訳者は、もちろん正しい訳出も大切ですが「オリジナルの表現が透けて見えない表現」に訳すことを目指しています。そうでないと、「一生懸命に訳したな」とか「何か不自然な表現だな」と思われてしまいます。
相手の努力を認めるメッセージ
似たような状況に使われる表現で、It cannot be helped.が思い浮かんだ人もいるかもしれません。「仕方ないよ」「どうしようもないよ」という意味の表現として暗記した人も少なくないでしょう。
これも間違えではないですが、めったに耳にすることがないですし、表現のニュアンスとして、あまり相手を励ましているイメージはありません。
どちらからというと、完全にお手上げ状態。少し投げやりな印象もあります。それに対して、There is only so much you can do.は「あなたはできることをすべてした」と、相手の努力を認めるメッセージが暗に込められています。
There isで文章を始めずに、You can only do so much.でももちろんOKです。
人手が足りないときに使える英会話
As a parent (teacher), you can only do so much to help your child (student).は、「親(教師)として、子供(生徒)のために、いろいろしてあげると言っても、それには限度がある」などはよく言われることです。
MuchをManyに入れ替えれば、可算名詞で文章も作れます。お客さんからの注文が一度にまとまって届き、仕事が追いつかないことがあるでしょう。人手が足りないときです。
そんなときにはThere are only so many of us in this office.です。「職場にいる人数は限られている」と言えます。Onlyを抜かしてThere are so many of us in this office.だと「職場にはたくさんの人がいる」となります。
前者だと「だから仕事が大変だ」の意味ですし、後者だと「だから仕事は楽にできる」です。たった1単語ですが、正反対の意味になってしまいます。
<TEXT/木内裕也>