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リクルートの就職準備ガイドを読み込む
余談は置いておいて、続けます。「就職準備ガイド 航空・空港業界」のページにアクセスして、内容を読み込みます。
まず、目次にざっと目を通します。やっぱり「業界の仕組み~他の業界とのつながり」まで端的にまとめてくれていますね。狙い通りです。
実際に私が作業するときはここから「高速スクロールで拾い読みする」→「脳内で整理する」→「結論を出す」という荒業を1ページあたり、1~2分で行うのですが、可能な限り説明を試みます。
高速スクロールで拾い読みする時は、「上記の目次に出ていない小見出しの構造」を掴むように読んでいます。私自身は航空業界の基本的な仕組み(メガ・キャリアとLCCの違いなど)はある程度把握しているものの、業界の売上規模・数値の変動は専門外でよくわかっていないので、(2)(3)を中心に拾い読みをするべき、というのをざっとした1スクロールの間に判断しています。
このページの小見出しを構造化して抜き出すと下記のようになります。
=====
(1)航空・空港業界の仕組み
メガ・キャリアとLCC
LCCの成長
メガ・キャリアの取り組み
空港の取り組み
(2)航空・空港業界の概況
旅客分野
貨物分野
成田国際空港と東京国際空港(羽田空港)の動き
那覇空港(沖縄) のハブ空港化に注目
パイロット不足の懸念
(3)航空・空港業界のトピックス
訪日外国人の増加
共同運航便の運航
世界的なアライアンスの存在
東京都心上空を通過する飛行ルートの解禁
(4)ほかの業界とのつながり
地方自治体
旅行・ホテル
重工メーカー
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まず、(2)航空・空港業界の概況について、「旅客(人間を乗せる)」と「貨物(荷物を乗せる)」の2つがあることを明確に理解する必要があります。航空業界が注目されるときは前者の旅客ばかり注目されがちですが、荷物を運ぶ貨物も非常に重要な役割を果たしているからです(これは鉄道も同様です)。
一番ざくっとした結論を書くと、
・旅客分野…前年比1.4%増加で好調
・貨物分野…国内貨物は安定、国際貨物(海外からの輸送)は前年比3.2%増で好調
ということなので、航空業界は拡大基調であると判断できます。ただし、注意も必要です。就職情報サイトはクライアントである企業の悪口や悪評判は書きません。なぜならこのページもある種、企業の広告だからです。 そのため、業界の概況やトレンドとして参考にする分にはよいですが、それをANAやJAL(日本航空)などの業績・評判と直接、結びつけるのは避けるべきでしょう。
次は、「今後伸びる可能性が高いか」についての判断が必要です。上記で注目した項目を抜き出します。まとめると、
・訪日外国人数…著しく増加傾向(2011年→2015年の4年間で約3.17倍増えている)
・羽田空港の国際便本数…上限が引き上げられたので本数も増える
ということが読み取れます。旅客分野における売上は、
1台あたりの最大乗客数
×
運行本数
×
1人あたりの価格
=航空機を運用したことでの売上
の3要素に分解できます。
・1台あたりの最大乗客数…航空機メーカーの設計次第
・運行本数…国土交通省との取り決め
・1人あたりの価格…航空会社が決められる
となり、この中で増やすのが一番難しいのが「国との取り決め」です。一番難しい要素の上限が近々上がるのは大きなプラス要素と判断できます。
検索結果で政府系のサイトを見てみた
念のため、運行本数の上限増加について、より公式な情報源にあたっておく必要があるので、国交省が作った周知サイトを探してみました。
検索結果の最上部に「羽田空港のこれから」というサイトが出てきます。go.jpドメインがあるので問答無用でクリックします。なんだかんだ政府系のサイトは情報面ですごく信頼できるのです。
可愛いサイトなだけじゃなくて、いちばん重要な情報がしっかりファーストビューに入っていました。いい仕事するよ、まったく……。
ここで読み取るべきは「羽田空港が2020年3月29日から都心ルートの運用を始める」ことです。つまり、上記の日付以降、羽田空港の国際便の増発が期待できるということです。めっちゃ目の前の現実だ!
2)社長のキャラ
今回は非常にあっさりとしか調べていません。というのも、上場企業・有名企業の社長は不祥事があると即日経のトップ記事になっちゃうので、そんな危ない日経記事がないかくらいの確認でよいです(ほら、日産とか関電とか……)。