その転職、ちょっと待った!上司との人間関係に悩んだ時にやるべきこと
こんにちは。採用・定着支援コンサルタントの長井亮です。今回は、「合わない上司との付き合い方」を考えてみたいと思います。
社会人なら誰しも、苦手な上司との付き合い方に悩んだ経験があると思います。「これってパワハラじゃないの? もう限界だ…」という思考に陥り、「転職」の二文字が脳裏をよぎった人も多いのではないでしょうか。
しかし「こんなに売り手市場なんだから、簡単に転職できるだろう」と思っている人に伝えたいことがあります。世の中そんなに甘くはありません。
人間関係を理由にした転職は多いけれど…
例えば転職活動中の面接で、企業はあなたの本音が引き出されるまで、深く掘り下げた質問を投げかけてくるでしょう。多大なコストと労力をかけて採用するわけですから、目の前の候補者が前職と同じ理由で辞めることがないか、少しずつ角度を変えつつ、「なぜ転職するのか」を何度も確認してきます。
もちろんその理由が、組織上やむを得ない事情や、誰がどう考えても理不尽で不当な扱いを受けていると考えられる場合は、面接官に納得感を与えられるでしょう。
しかし、上司との人間関係が理由だった場合は、勝手が違ってきます。
「もしうちの会社で人間関係のトラブルが起きたら、ちょっとしたことでまたすぐに辞めるんじゃないか」
面接官がこう思ったとしても不思議ではありません。あなたが採用する側の人間だとしたら、と想像してみてください。同じくその応募者を採用することにリスクを感じると思います。
どう考え、どんなアクションを起こしたか
では、合わない上司を目の前にして、転職という行動に移す前にあなたがすべきこととは何か。
それは、「やれること全てに手を尽くす」ことです。
① 今の状況を改善するために、どのような手段が考えられるか。
② ①の手段を諦めずに何回繰り返したのか。
③ ②のアプローチに対して、上司はどんな反応を示したのか。
④ 他に考えられるアプローチ方法はないのか。
⑤ 考え付いたことを行動に移してみたか。
事実ベースで、自ら考え行動に移したこと、その時の上司の反応を記録し、整理しておきましょう。理由は上司との人間関係だとしても、決して安易に退職を考えたわけでない。やるべき手は尽くした結果、「転職」という結論に至ったのだ、ということを「根拠」を持って説明できるように準備しておくのです。
これで、面接の場においても、トラブルにぶつかった際にも逃げることなく、多面的な見方でアプローチを考え行動に移し対処できる人という、プラスの材料としてアピールし信頼を勝ち得ることができます。