「団地ブーム」で若者も住みたがる現在。団地の魅力を専門家に聞いた
価値を見直し、100年先も愛される住宅へ
――実際に住まわれている立場から、これから団地はどういった存在になると思いますか。
照井:団地は“新しい住まい“を提唱するために生まれましたが、これからは日本の文化を象徴する”新しいふるさと“として、広がっていくのではないでしょうか。
昭和から平成を経て、令和は「団地の価値を見直す時代」だと考えています。団地にはかつて日本人が求めた、理想の住まい方が凝縮されています。建物自体は古いかもしれませんが頑丈に作られているので、メンテナンスすれば末永く使えますし、ゆとりのある生活も過ごせます。海外のコンクリートのアパートのように、100年先も愛される存在になればいいですね。
<TEXT/モチヅキサトシ>
【照井啓太】
団地ファンサイト「公団ウォーカー」を運営。著書に『日本懐かし団地大全』(辰巳出版)、共著に『僕たちの大好きな団地―あのころ、団地はピカピカに新しかった! 』『団地ノ記憶』『団地の子どもたち 今蘇る、昭和30・40年代の記憶』(洋泉社)がある