汗だくになる悩みも解消。新感覚「スーツ×ジャージ」ウェアの開発秘話
感動すら覚える「日本製の縫製の美しさ」
――この「スーツの形をしたジャージ」はどのようにして考案されたのでしょう。
東:大学卒業後、2年間営業として働く中で自分が感じた不便を元に考案しました。僕は、スーツ着用で営業から機器の設置までを請け負っていたので、「サッカーの部活のときに着ていたジャージ姿ならラクなのに」と思いながら働いていたんです。
そもそも僕は、アパレルデザインを専攻していたものの、コレクションのランウェイで発表されるような“誰が着るかわからない服”にはピンときていません。僕にとって、服はギアで、いかに快適に過ごせてパフォーマンスを高められるかが重要。この商品は、そんな自分の思想を込めて、自分が欲しいものを作った(=プロダクトアウト)なわけで、世間に向けた「これ、どうよ」という提案なんです。
――東さんが考える快適を求めたスーツ、というわけですね。他にもこだわりはありますか?
東:はい、日本製にもこだわりました。これは、起業する前にスポーツアパレルメーカーで働いていたときに日本製の素晴らしさを感じたからなんです。自社製品ながら国内工場の縫製の美しさには感動すら覚えました。また、例えば某グローバルカンパニーでは地域ごとに素材調達するのですが、日本製は世界的に質がピカイチで有名でした。
実際に、楽チンスーツを仕事で着てみたら?
――こだわりが詰まったこのスーツですが、とはいえやっぱりジャージ。着られない業種もあるのでは?
東:友人たちに試着してもらって感想を聞いたのですが、保険、不動産、官公庁といった堅い業種の人からも好評です。もともと「ジャージだとバレないように」ではなく、現状のビジネススタイルへのアンチテーゼとして「仕事でジャージ着てもいいじゃん」という気持ちで作っていたので、自分でも少し驚きはありました。
――デザインが本格派スーツに則っている証拠ですね。特にどんな人に着て欲しいですか?
東:週5でスーツを着る、すべての“A業マン”に試して欲しい。業種にかかわらず、仕事も趣味も遊びも“アクティブ”にこなす人々に着て欲しいという思いを込めてこの表記を使っています。
速乾性がありイージーケアなので、雨の日や、飲み会がある日は特にオススメ。着心地は楽だけどデザインはベーシックなので、ちょっとしたパーティーや、彼女・奥さんの両親との食事など少しかしこまったシーンでも使えます。
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デキる見た目とパフォーマンス性のどちらも求めるビジネスマンにとっては、ぜひ試してみたいスーツですね。
<取材・文/阿形美子>