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バルセロナに移籍した安部裕葵。20歳とは思えない“振る舞い”

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自分の言葉で周囲の思い、未来への意気込みも

FCバルセロナ

※画像はイメージです。(C) Cosmin Iftode

 安部自身は正式発表後、「いろんな葛藤があった中で皆様のサポート、声援、チームメート、スタッフがいて自分自身、このタイミングでの海外移籍という、挑戦するチャンスを与えられたと思っています」と、決定に至るまでの心境、そして周囲への感謝の気持ちをコメントで残している。

 また今後に向け「絶対にチャレンジする機会だと思うし、一生の中でこういうタイミングはいつ来るかわからない。チャレンジする以外の選択肢はありませんでした」と語り、メガクラブとも例えられる新天地にも少しの迷いを感じさせない、真っすぐな思いを自分の言葉で表現している。

ピッチ内外での“極めて正しい振る舞い”

 2018年末、UAEで開催されたFIFAクラブワールドカップ準決勝、レアルマドリードに1-3で敗れた試合後、ピッチ上で号泣する姿は多くのサッカーファンの胸を打った。勝利を信じ、相手が何であろうと怯むことなく向かっていくことこそ、“安部裕葵”というサッカープレーヤーの特徴であり「凄み」でもあることをその歩みの中で証明してきた。

 決して確かではない未来に向けて、恐れることなく、歩みを進めようとしている勇気を持った人間の姿は、いつの時代も多くの人たちの感情を揺さぶり、背中を押す力を与えてくれる。

 そして、離れていくクラブに向けて「プロのキャリアを始めるチームがこの鹿島アントラーズだったのですごく幸せでしたし、このチームが大好きでした」と語り、さらに、自身の成長した姿や良いニュースを伝えられるように日々努力していくといった、1人の若者としての意気込みもしっかりと伝えている。

 日本の名門、鹿島アントラーズというクラブ史上、もっとも若くしてエースナンバー「10」を背負うことで成長を遂げた安部裕葵はピッチ内外での極めて正しい振る舞いを身につけ、世界へと羽ばたいていく。

<TEXT/佐藤文孝>

新潟県在住。Jリーグ、プロ野球、大相撲やサッカーW杯、オリンピックなど多くのスポーツの現場に足を運び、選手、競技から伝えられる感動を文章に綴っている

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